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2020.03.03
【2020秋冬ミラノコレ ハイライト5】独自性を強めるバッグやシューズのビッグネーム
(写真)セルジオ ロッシ
ブルガリ(BVLGARI)
ミラノコレクション中にアクセサリーラインのプレゼンテーションを行った「ブルガリ」。今シーズンのテーマは“マキシグラム”。それはブルガリのバッグラインのDNAである「グラマラス」を、「最大化」するということで、その人の持っている魅力、ファッションなどを最大限に生かすためのバッグを提案する。プレゼンテーションでは様々な「セルペンティ」を展示して、同ラインの進化を物語ることで変化を恐れないブルガリの姿勢をアピール。
目玉アイテムは、2つのピースで7通りの纏い方ができる「ブルガリ7ウェイズ」。昼間はくっつけてデイバッグとして、夜は小さいほうだけを外してクラッチとして使うなど、色々とパーソナライズしながら、自分らしい使い方をクリエーションできる。
フルラ(FURLA)
「フルラ」は人形劇などが行われるジェローラモ劇場にて、#Furlaillusionsの第2エピソードとなる、マジック、ビューティー、クリエイティビティの世界に溢れた近未来的かつ幻想的な世界を演出。クラシックな劇場内の各ボックスシートにメイン商品「FURLA 1927」コレクションの新作「トップハンドルモデル」が様々なカラーリングと素材のバリエーションで登場。3サイズ展開で、素材はメタリックやネオンカラーの型押しクロコ、パテントレザー、グリッター素材、サテン、ベルベットまで様々。アーチ型のクロージャーにトーンオントーンのエナメルも追加。
そして同商品は前シーズン同様、「See Now Buy Now」を行い、ミラノのドゥオモ店とヨーロッパのECサイトにおいて、展示会と同時発売されている。
ヴァレクストラ(VALEXTRA)
これまでもアーティストや建築家など様々な分野のクリエーターとのコラボを行って来た「ヴァレクストラ」だが、今回はミラノをベースに活躍する5人のデザイナー達とコラボして、1年間で6つ(5人のデザイナー+「ヴァレクストラ」)のカプセルコレクションを発表する「エクストラ ミラノ」というプロジェクトをお披露目。「ダブルJ(Double J)」、「スンネイ(Sunnei)」、「プランC(Plan C)」、「アーサー アルベッセ(Arthur Arbesser)」、「マッシモ・アルバ(Massimo Alba)」がそれぞれの個性をコレクションに盛り込んだピースが登場。
サントーニ(SANTONI)
今シーズンの「サントーニ」は、1月のメンズ同様、パリのstudio H5のキュレーションによるポップアップショップのコンセプト、“CHECKMATE”がプレゼンテーションのセットとなり、大きなチェスボードにシューズが並べられている。前シーズンに引き続き、ブランドのアイコンであるマスキュリンなラインを柔らかくしながら展開。「サントーニ」を象徴するダブルモンクシューズや、最近押し出し中のマウンテンシューズなどメンズライクなスタイルを取り入れることで、フェミニンさを引き立てる。また、オフホワイトナッパのブーツ、アンクルブーツ、ローファー、リザード型押しのブラックレザー、またスニーカーにもスクエアトゥが使われ、今年のトレンドも抑えたコレクションとなっている。
セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)
「セルジオ ロッシ」のプレゼンテーション会場はコレクションの雰囲気に合わせて、色鮮やかなネオンライムのカーペットとヌードカラーの壁面に、建築家クリスティーナ・セレスティーノによってデザインされたソファやアームチェアによる演出。同社はサステナビリティにも特化しており、使用されるエネルギーは自社工場に設置された太陽光発電パネルと再生可能なプラントから厳選して購入し100%グリーンなエネルギーで賄っているが、それがこのグリーンの演出にもつながるのかも。
コレクションでは2000年代のアーカイブから生まれた「srTwenty」をお披露目。スクエアトゥとヒールの高さ6cmと9cmの砂時計型のアワーグラスヒールが施されたパンプス、ミュール、サンダル、スラウチーなブーツやブーティで展開される。鮮やかなシルクサテンやスパンコールを採用した光沢のあるカラフルなバージョンのアッパー素材に対して、ヒールはニュートラルなトーンでコントラストがなされている。
ジャンヴィト・ロッシ(GIANVITO ROSSI)
回を追うごとにコレクションがより充実している「ジャンヴィト・ロッシ」。今シーズンもバリエーション溢れる提案が見られた。
例えば、低めヒールでメリージェーンストラップやリボンなどのディテール、バレーシューズやフラットシューズなどキュートでロマンティックなアイテム達。または構築的なヒールやスタックヒールなどヒールに特徴のあるサンダルたち。その一方でラメやフェザー、レースアップなどエッジの利いたテイストのものも登場。
ジュゼッペ・ザノッティ(GIUSEPPE ZANOTTI)
今シーズンの「ジュゼッペ・ザノッティ」はベーシックなデザインを活かしつつ、そこにバーチャル、テクノロジカル、そしてリアルなテイストを盛り込んだ。特に今年のトレンドでもあるスクエアトゥのシリーズが印象的で、様々な高さのヒールからプラットフォームまで。超軽量のコンバットブーツやメタリック素材のスニーカーなど機能的かつエッジ―なアイテムも豊富。かとおもえば、両足で8000個のスワロフスキーを施したブーツも登場し、今シーズンも盛りだくさんのコレクションを展開した。
ジミー・チュウ(JIMMY CHOO)
今シーズンの「ジミー・チュウ」は、ティナ・チャウ、タリサ・ゲッティなど多様な文化的背景を持ち、大胆で好奇心旺盛な女性がミューズとなっている。世界の異なる文化を尊重し、時代や場所を超えたアイデアを多彩に取り交ぜながら完成させたコレクションだ。骨董品、彫刻などから見出したディテールや、東西をミックスしたテイストをシューズデザインに落とし込む。それは「キック」ヒール、「スクープ」ヒール、「V」ヒールなどの構築的なヒールだったり、日本の絵巻物やフランスのトワル・ド・ジュイ生地の柄にインスパイアされたトワルドチュウというプリントを使ったシルクジャガードなどの特徴的な素材で表現される。さらにパール使い、アラブのモザイクを連想させるようなパッチワーク、漢字の書道を思わせるグラフィカルなヒールやシルエットが登場。神秘的なエレガンスが全体的に漂う。
バリー(BALLY)
「バリー」のプレゼンテーションでは、「カレイドスコープ」というインスタレーションを設置。前シーズンのスイスの山のイメージに続く自然界にインスパイアされた世界観を、今年は海のイメージで表現した。巨大なスクリーンには海の映像が流され、その前をモデル達が順番に回転しながらコーディネートを360度で見せてくれる。
一方、コレクションは“Purity of Form”というテーマで、環境に対する「バリー」の敬意と革新的なデザインへの情熱、スイスの伝統とモダンの融合に焦点を当てる。柔らかなレザーを使った彫刻的で上品なシルエットで、毎日使えるラグジュアリーを提案。
ベージュやオレンジなどバリーらしい色に混ざって、ブラックやホワイトのグラフィック模様パッチワークコートなども登場し、モダンさをプラスしている。
取材・文:田中美貴
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