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2019.10.01
8月の小売業販売額は前年比2.0%増、2カ月ぶりにプラス
経済産業省が9月30日に発表した「商業動態統計(速報)」によると、8月の小売業販売額は前年同月比2.0%増となる12兆540億円だった。前年越えは2カ月ぶりとなった。ただ同省は小売業の基調判断について、前月に引き続き「一進一退」に据え置いている。
【前月は】7月の小売業販売額は前年比2.0%減、21カ月ぶりに前年割れ
小売業販売額を業種別にみると、プラスとなったのは「機械器具小売業」(前年同月比12.1%増)、「医薬品・化粧品小売業」(同6.3%増)、「織物・衣服・身の回り品小売業」(同4.9%増)、「無店舗小売業」(同4.9%増)、「自動車小売業」(同2.5%憎)、「その他小売業」(同1.5%増)、「飲食品小売業」(同0.9%増)、「各種商品小売業」(同0.3%増)の8業種。
前年割れとなったのはガソリン価格の低下が響いた「燃料小売業」(同3.5%減)のみで、それ以外のすべての業種で前年越えとなった。今年の8月は気温の高い日が続いたことから、エアコンを含む「機械器具小売業」が好調。また、夏物衣料の販売も伸びたことで、「織物・衣服、身の回り品小売業」も前年の販売額を上回った。
業態別の販売額では、「百貨店」が前年同月比1.5%増(既存店ベースでは2.0%増)となる4,581億円、「スーパー」が同0.7%増(既存店ベースでは0.2%減)となる1兆1,316億円。「コンビニエンスストア」は同1.9%増の1兆950億円、「家電大型専門店」は同17.4%増の4,108億円、「ドラッグストア」は同6.4%増の5,785億円、「ホームセンター」は同4.7%増の2,866億円だった。
百貨店は韓国からの訪日客減少の影響を受けるなどインバウンド向け販売が振るわなかったが、「紳士服・洋品」(同6.1%増)、「その他の衣料品」(同3.9%増)などが好調。結果として販売額全体での前年越えを達成した。スーパーでも「紳士服・洋品」(同5.0%増)、「婦人・子供服・洋品」(同1.7%)など衣料品の販売が伸びた。
コンビニエンスストアは「ファーストフード及び日配食品」(同1.1%増)、「加工食品」(同0.7%増)、「非食品」(同3.1%増)、「サービス売上高」(同8.0%増)と全分野でプラスとなった。
家電大型専門店は「生活家電」(同26.7%増)、「AV家電」(同26.2%増)において前年より大きく売れ行きを伸ばし、ドラッグストアでは「調剤医薬品」(同14.1%増)が好調。ホームセンターでは「電気」(同20.2%増)、「DIY用具・素材」(同5.4%増)、「家庭用品・日用品」(同5.4%増)などがプラスとなった。(記事:荒川・記事一覧を見る)