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2014.04.23

オンラインとオフラインを繋ぐ 米GAPのお取り置きサービス

 H&Mの「COS(コス)」を立ち上げた Rebekka Bay (レベッカ・ベイ)がクリエイティブ・ディレクターに就任して以来、その動きに注目が集まる「GAP(ギャップ)」。 ビビッドでカラフルな色合いだけでなく、落ち着いた色合いも増え、プリント柄も充実。 大幅なスタイルチェンジはないものの、みんなが欲しがるベーシックが断然増えてきている気がしています。

 

 去年秋に春夏コレクションのプレビューがニューヨークで行われましたが、ファッション誌のエディターや、人気オンラインサイトでも絶賛されていました。

 

 GAP Groupはこうして新たなクリエイティブ・ディレクターを迎えるだけでなく、オンライン上でのサービスも益々充実しています。

「 Find in Store 」の導入で確実に購入

 GAP Groupの傘下には「 Banana Republic (バナナリパブリック)」「Old Navy(オールドネイビー)」「Piperlime(パイパーライム)」「Athleta(アスリータ)」があります。その中でもギャップとバナナリパブリックのオンラインストアでは、昨年よりEコマースサイトで展開されている商品に対して、店舗での在庫状況を確認することが出来る 「Find in Store(取り扱い店舗の検索)」機能が追加されました。

 

 どうせそのエリアに行く用事があるしな、という時は「Find in Store」の機能で事前に在庫状況を確認しておくことで、お客様に購入して頂く機会を確実に増やす結果を生んでいるはずです。

新サービス「Reserve in Store」を導入

 店舗の在庫状況が検索出来るならば、それを‘お取り置き’出来れば良いのにと自然に思いますよね。そこでこの春より開始された新サービスが「Reserve in Store(店舗でお取り置き)」。

 

 オンラインはもちろん、ストアでも 「Reserve in Store」のプロモーションが行われています。 

 どうしても買っておきたいという場合や、直ぐにお店に買いに行けない場合など、やはりお取り置きしておけるのは便利ですよね。

Reserve in Storeは便利なのか?

 先日ミーティングの合間の時間を利用し、カフェでコーヒーブレイクをしながらスマフォを使い、ギャップのモバイルサイトでどの位スムーズにこのサービスが対応されているのか試してみました。

10:45AM(平日) 
 iPhoneでギャップのモバイルサイトをブラウズすること10分少々。カットソーをお取り置きすることに。 
 モバイルサイトで商品の色やサイズを選択し、その後 Reserve in Storeのボタンをクリックし、どのエリアの店舗で在庫があるのかをまずは検索し、確認。
在庫の確認だけであればここで終わりですが、 Reserve in Store のサービスを活用し、その時居た場所から一番近いギャップのストアを指定することで、商品の確保を依頼。 
※お取り置きサービスを完了するには、「名前」と「メールアドレス」もしくは「携帯番号」の入力が必要となります。

 

11:36AM 
 カフェで遅い朝食を取ること1時間。メールをチェックしてみると指定したヘラルドスクエア店(34th & Broadway)より、翌日の営業日中まで依頼した商品をお取り置きしてくれるという旨、通知が入りました。

 ストアへ行ってみると、お取り置きした商品はフィッティングルームで対応。お取り置きした商品を試着したい際などには、フィッティングルームでの受け取るようになっているのは便利だなと感じました。

利用してみての感想

 実は同じ頃、他の商品をギャップの別の店舗でもお取り置きしてみました。こちらの方はお取り置き完了の通知のメールが届くまでに1時間半ほどかかりました。 

 

 お取り置きしたからと言っても購入しなければならないという訳ではありません。オンラインで見た気になる商品を試着してみたいという使い方ももちろん有りなのです。

 

 このGap.comが導入した「Reserve in Store(店舗でお取り置き)」のサービスは、オンラインでのショッピング体験をさらに充実なものにし、オンラインで在庫切れだったとしても、店頭で在庫状況が分かることでお客様を逃がすことなく確実にお買い物をしてもらう機会を作ったと言えましょう。またこういったサービスがある事で、ストアへ訪れる機会も生んでいるのです。

 

 ただこういったサービスは全てのリテールに適しているとも思いません。しかし、海外での事例を含め、他のリテールがどのような取り組みを行っているのか学ぶことで、自分たちが取り組んでいくべきことの判断材料にはなりますよね。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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