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2019.06.14
日本からユニコーン企業を生み出すために必要な5つのポイント
先日、日経新聞オンライン版にて「スタートアップ倍増へ 政府、拠点都市で規制緩和」という記事を読んだ。こちらによると、日本政府は
企業価値が10億ドルを超える未上場企業「ユニコーン」を各拠点都市に5社以上つくる目標も掲げる。
という。
これには漠然とした違和感を感じた。というのも、多くのユニコーンがひしめき合うサンフランシスコやシリコンバレーの感覚だと、ユニコーンは生もうと思って生まれるものではない、からである。
それはまるで、最初は馬だったと思って頑張ってたら、いつの間にかツノが生えてきた感覚に近いと思う。例えば、世の中の大きな課題の解決をするサービスを提供しているスタートアップを多くのユーザーが愛した事で、馬がユニコーンに成長する感じである。
そして「ウナギじゃないんだから、ユニコーンは養殖するものでもない」とも思う。そもそも実在しない動物なのだから、狙って生み出すのには至難の技である。
いや、実は厳密には養殖する事も実は可能なのだ。その方法はシンプルで、”既にある会社に約1,000億円 (10億ドル) の評価額を好きな額で第三者割当増資を引き受ければいい。誰にでもできる。” (by 朝倉 祐介氏によるNewsPicksコメント)
この事から考えてみても、単純に「ユニコーンを生み出そう!」という目的ありきの活動が不思議な感じがするという事。
批判ばかりしてても仕方ないので
とは言っても、批判ばかりをしていても良くないので、自分なりにどうしたら日本からユニコーン企業が生まれるのかを考えてみた。
まずは、ユニコーン企業とはどんなものなのか。そして、日本からユニコーン企業を出したいと思うのであば、どのような方法があるのかを考えてみた。
ユニコーンスタートアップとは?
そもそも最近頻繁に聞くようになった「ユニコーン」って何?という事から。一般的な定義は「未上場かつ評価額が10億ドル以上のスタートアップ」である。なので、上場していたり、未上場でも評価額が10億ドル以下の企業はユニコーンではない。なお、これに創業10年以内、を条件にする場合もある。
なぜユニコーンと呼ばれているかというと、現実にはいないんじゃないかと思うぐらいに稀有な存在である、という英語表現を企業に当てはめたのが由来。なので、”Unicorn”という英語は、企業だけではなく、人やモノなどでも「稀有な存在」に対して用いられる。
そう、未上場で企業評価額が10億ドル以上になるのは、存在しないと思ってしまうぐらい非常に稀有な存在なので、ユニコーン企業と呼ばれている。世界のスタートアップ全体をみてもユニコーンになっているのはわずか1.29%である。ちなみに、”Unicorn Startups” の名付け親は、Cowboy VenturesのAileen Lee.
著名なユニコーン企業は、Airbnb、WeWork。上場前のUberやメルカリもユニコーンだった。
ちなみに、最近では急成長するユニコーンに対抗して、より「優しい」成長を目指す「シマウマスタートアップ」なるものもあるらしい。(参考: ユニコーンとシマウマの違いを知っていますか?)