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2024.10.22
一般社団法人東京ファッションデザイナー協議会が上海ファッションデザイナー協会と協力協定を調印
一般社団法人東京ファッションデザイナー協議会(CFD TOKYO)は、上海ファッションウィーク(SFW)会期中の2024年10月11日、上海ファッションデザイナー協会(SFDA)と協力協定を結び、王嵘SFDA会長と久保雅裕CFD代表理事・議長による調印式と双方のデザイナーの交流会を開いた。
協定の目的は、「SFDAとCFDの間でファッション産業における二国間協力を促進し、双方の情報とリソースの交流、相互理解を強化すること」とし、その具体策として、ファッションショー、作品展示、デザイナーの紹介などの活動やファッション産業の繊維に関する技術、教育、持続可能な材料などの分野での交流ワークショップを定期的に開催し、デザイナー交流プロジェクトを行うという。さらにポップアップストアの開催やオンラインのマッチングライブ配信などオン・オフの商業活動を実施し、デザイナーにより広範なビジネスチャンスを提供する。なお同協定の期間は3年間だ。
調印式に際して、日本側からはCFD正会員3人が発表し、上海側からは、SFDA関係者を代表して欧米のライセンスブランドを有する勤拓集団の尤紅言CEO、大手商業施設を運営する瑞安新天地の陶然副総経理、コンセプトストアENGの黄雪莉創業者の3人がそれぞれの企業紹介とCFDデザイナーの中国進出を促す発表を行った。
「エズミ(EZUMi)」の江角泰俊デザイナーは、プロフィールの紹介と2025春夏コレクションについて、「スズサン(suzusan)」の井上彩花さんは、村瀬弘行代表によるブランド立ち上げの経緯と有松絞りの街、名古屋市有松・鳴海の取り組みを、「アシードンクラウド(ASEEDONCLOUD)」の玉井健太郎デザイナーは、架空のストーリーと登場人物にフォーカスするブランドのコンセプトを説明し、それぞれが発表を行った。
調印式の後、「シンショールーム」に出展したCFDの35ブランドから20人ほどと、SFDAのデザイナーや関係者など約50人が交流会に参加し、活発に懇談した。
調印式後の交流会
■上海ファッションデザイナー協会
上海ファッションデザイナー協会(通称SFDA)は、2009年に設立された非営利組織で、本部を上海に置いている。SFDAは、多くの中国のファッションクリエイティブ人材を集め、業界の力を統合することに専念している。様々な業界サービスを提供することで、SFDAは業界内のイノベーション、リソースの集約、人材育成、商業的展望の向上、文化遺産の保護、国際交流の促進に焦点を当て、上海のファッション産業エコシステムを積極的に育成している。これらはすべて、中国のファッションのグローバルな影響力、発言力、商業的価値を高めることを目的としている。
■一般社団法人東京ファッションデザイナー協議会
CFD TOKYOは1985年7月、三宅一生を代表幹事に、川久保玲・松田光弘・森英恵・山本寛斎・山本耀司の6人を発起人として、多くのファッションデザイナーが集まり発足した日本を代表するファッションデザイナーの団体。ロゴのデザインは、グラフィックデザイナーの田中一光氏が担当した。
設立以来20年間、半年ごとにファッションショーを開催し、春夏と秋冬のショーを定期的に開催することにより、東京をニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリのような主要なファッションの中心地に変える上で重要な役割を果たしてきた。
現在は、ファッションデザインの分野で、企業・政府・自治体・団体・ファッションの専門家などと連携し、日本のファッションデザインとビジネスの発展、新人の育成、社会への貢献を進めている。
正会員90人を有し、物作り、人材育成、営業、海外販路開拓、AI、ウェルネスの6つの部会を通じて、ファッションデザイナーが抱える課題解決に向けた活動や会員同士の交流イベントも行っている。