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2025.06.18

「シュガーヒル」10周年に向けたコレクションを発表

 「シュガーヒル(SUGARHILL)」が、2025年6月17日、2026春夏コレクションを東京都新宿区の淀橋教会にて発表した。2026年にブランド設立10周年を迎えるにあたり、その節目を意識した、新たな挑戦が垣間見えるコレクションとなった。
 
 デザイナーの林陸也は、今回のショーへのインビテーションにこう綴っている。
 
    「今回のショーは、ただの最新コレクションの発表ではありません。布、糸、心を紡ぎカタチにしてきた時間を振り返り、そして、これからの物語の新たな一歩を共に祝う機会にしたいと考えています。これまでのSUGARHILLの成長を共に見守ってくださった皆様と、この特別な瞬間を共有できることを楽しみにしています」
 
 通常、東京でのファッションショーは開演の約30分前に開場することが多いが、今回は開演1時間前の午後7時に会場がオープンされた。それは、ショー開始の30分前にアーティスト・下津光史によるパフォーマンスが行われたためだ。林デザイナーと親交のある下津が、ミラーボールの煌めきの下、透明感のある歌声とアコースティックギター、そしてシャウトを織り交ぜたクロスジャンルなステージを披露し、空間を独特の世界観に染め上げた。
 

 そのパフォーマンスが終わると、ショーはオンタイムでスタート。ファーストルックでは、ブラックレザーのライダースジャケットにフレアデニムを組み合わせたスタイルが登場。インナーには、メタリックな加工を施したシャツをレイヤードし、照明の落ちたランウェイでひそやかな輝きを放った。以降もブラックとデニムを軸にしたルックが続き、同ブランドらしいユーティリティデザインをベースにしつつも、従来よりも武骨さを抑え、より洗練された印象が際立った。
 
 中盤からは、テーラリングを軸に構成されたルックが登場。クラッシュデニムやリジッドデニム、ワークスタイルを織り交ぜながら、美しい落ち感を持つスーツなども披露された。ショー終盤には、加工感の強い素材や装飾を取り入れたスタイルが次々に登場し、さまざまな時代のカウンターカルチャーを内包した世界観を構築してみせた。

 2016年のブランド設立以降、着実に卸先を増やし成長を遂げてきた「シュガーヒル」は、2022年の法人化やTokyo Fashion Awardの受賞を経て、現在は海外市場への本格的なアプローチも進めている。10周年を機に、今後はさらにフィールドを広げ、国内外でのプレゼンスを一層高めていくだろう。

 

取材・文:山中健

Courtesy of SUGARHILL

 

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