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2024.03.12
【2024秋冬パリメンズ 展示会レポート】中国除きほぼ回復感漂うパリメンズ・トレードショー
「ショールーム・トーキョー・イン・パリ(showroom.tokyo in Paris)」(2024年1月16日~21日)には、「東京ファッションアワード(TOKYO FASHION AWARD)」第9回受賞の「エフエーエフ(FAF)」「コウタグシケン(Kota Gushiken)」「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」の4ブランドと第8回受賞者の「イレニサ(IRENISA)」「タナカ(TANAKA)」「テンダーパーソン(TENDER PERSON)」の3ブランドも参加した。
ショールーム・トーキョーを主催する一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)の今城薫コレクション事業ディレクターは、「前回同様にバイヤーのアポイントメントが100組だが、中国からは1社のみ」で中国本土からの戻りが鈍い点を指摘する。「全体としてはアジアが50%、北米20%、欧州20%、その他ロシアや中東」というバランスに変化はない。「秋冬は、単価が高いため、新規のピックアップに慎重さが窺える」とした一方で、秋冬でも「納期時期に合わせてライトなものを作っている点が評価できるブランドもある」という。また「シンヤコヅカなど英語対応ができるブランドはその分深い説明ができるので、加点要素となっている」として、ブランドをどれだけ理解し、説明できるスタッフがいるかも鍵となるようだ。
「次回はいよいよパリ五輪直前となり、宿泊先、フライトの確保が課題になる」と対策を立てていくとしている。
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「エフエーエフ」
2019秋冬からスタートした「コウタグシケン」は今シーズン、自己紹介の意味も込めて、学生時代も含めた変遷をコレクションに表現した。学生時代に好んだクロシェ、卒業コレクションで題材に使ったモナリザなどをモチーフに構成。韓国、ニューヨーク(NY)、イタリアなど5件ほどからピックされた。バイヤーよりメディアからの受けが良く、それが今後に繋がっていけばと期待しているそうだ。具志堅は「社会との接点を持ちつつも飲まれないで、ターゲットを設けず、良いと思ったもの、心躍るものを作っていきたい」とし、「1~2回では、意味がない。数字、結果がどうであれ、継続することが大事」とパリへの挑戦を続けるつもりだそうだ。
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クロシェをチェーンにして繋げた手編みのニットベストは、10万円前後(税別)
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ウール80%、リサイクルナイロン20%の縮絨ウールプルオーバーの予定価格は、6万3,000円(税別)
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「シンヤコヅカ」
「シンヤコヅカ」は、アザーワイズショールームを主会場に20~30件の受注を取った。ショールーム・トーキョーでは、韓国、香港、中国、英国、スペインなど既存15件、イタリア、韓国、香港など3件からピックされた。「来年10周年を迎えるが、シーズン80型、140品番を数え、口座数も増えてきたので、セールスメンバーを強化する必要に迫られている」と梶浦慎平取締役は語った。
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インドのビーズ刺繍を施し、箔プリントしたウール・カシミヤのダッフルコートは29万7,000円(税込)
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幻想と現実を水面で表現した綿・裏毛のカットソーは3万3,000円(税込)
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「ソウシオオツキ」
「ソウシオオツキ」は、既存のカナダ、米国とフェーストゥフェースで会えたのが大きな成果だったが、自身の英語力不足から「やはり英語を話したいし、コミュニケーションも取りたい。それが今後の課題」と強調した。一方で香港、カナダ、フランスの新規3件も万遍なく興味を持ってもらえ、バイイングについては、「物を見てもらって勝負、やかましい説明は要らない」との自信も窺えた。今シーズンは、大月家の家紋を組み込んだり、いつも使っている紙垂のディテールやタッセル、振袖風など日本人の品としての神道をベースに散りばめたコレクションに仕上げたという。
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縮緬の着物をリメイクしたパッテッドシャツは、16万5,000円(税込)
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ステンカラーの着物風なこなしに、とろみを出すためのオゾン加工を施したウールの幕下コートは、14万3,000円(税込)
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「イレニサ」
「イレニサ」は今シーズン、「ユニフォーム」をメインテーマに据え、職人の作業着やエプロン、モーターサイクルウェアなどに着想を得た。さらに今まで無いグリーンやピンクといった色も差し込んだ。韓国、香港、中国など4件の既存に加えてロンドンとドバイ両都市に店を持つショップが新規で期待できるという。今後については、「どうPRしていくかが課題」と考えており、次回は、「ピッティ・イマジネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」などへの出展も検討していくという。
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製品にスプレーをかけ、ベイキング加工を施した二重織のウールコートは、18万円(税別)
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黒染めの抜染、注染を3回繰り返す有松の竜巻絞りを施したシャツは、5万4,000円(税別)
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ショールーム・トーキョー初日にモデルプレゼンテーションを開いた「タナカ」
「タナカ」は米国、イタリアのエージェントを通じて海外販売を継続しており、今シーズンは知名度を上げていく手法の一つとして、初日にメディアやスタイリストなどを招き、モデルによるプレスプレゼンテーションを行った。得意のデニムを軸にしたスタイリングで、「フラワーパワーや自由の翼などで平和を表現し、ポジティブなメッセージを込めた」という。さらに「岩山のイメージやビンテージのクリスタルなどを用いたアメリカの要素にジャパニーズデニムをミックスして構成」した。既存ではイタリアのショールーム経由で10~20件とほかに香港、中国、UAEなどが来場し、新規ではトルコの百貨店などからも引き合いがあるそうだ。
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(左) 肩パッドを入れ、テーラリングを意識し構築性を持たせたノーカラーデニムジャケットとワークからモダンへとイメージ替えしたスラックスっぽいデニム (右)「ワンピース・オブ・クローズ(平和の布)」をテーマにしたシリーズ、セルビッチデニム一枚でギャザーを寄せてアートピースのように表現したワンピース
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「テンダーパーソン」
今シーズンは“ステイ・ゴールド、ステイ・ザ・コース”をテーマに「10年間やってきた中で、より自由に作ろう」という思いになったという。既存の香港、韓国、マレーシア、イタリア、米国、カナダなど6件がピックし、新規はカナダのEC、香港、英国が決まりそうだ。
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しっかりとした重さのあるレトロな雰囲気のダウンジャケットは黒と赤の2色展開で、約12万円(税別)
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アイコンの炎モチーフをスタッズで施したシャツはワイン、黒の無地とピンストライプの3色展開で、約5万円(税別)
マレ地区を中心に多くのコレクティブショールームや単独のショールームも開かれていた。
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ロブスターショールーム
「チノ(CINOH)」「エフシーイー(FCE.®)」「エム エー エス ユー(MASU)」「アモク (amok)」の4ブランドを披露した日本の「ロブスターショールーム(LOBSTER SHOWROOM)」は、1月17日~23日にマレ地区で開催した。
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「チノ」
「チノ」は既存取引先がパリには来ておらず、日本でオーダーするという。その中心が韓国で20社ほどあり、ソウルのバイイングパワーを肌で感じているそうだ。パリでは新規と復活のアカウントで、韓国、中国、台湾などアジアを中心に、カナダなどが訪れる。「ブランドとしては、カジュアルな要素を入れているため、上質な素材を使っていても、分かってもらえない」ところが悩ましいそうだ。今後は、バッグやスモールラグジュアリーグッズ(SLG)なども入れて「見せ方次第な部分もあるので、そこで変化を付けていきたい」としている。
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ボアのコートは、10万円(税別)弱
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モヘアシルクのスパンコールプルオーバーは、約9万円(税別)
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「アモク」
パリに初進出となった「アモク」は、既存の香港に加え、新規で香港、韓国、中国から引き合いがあった。「現在の20代後半から30代のターゲット年齢を30~40代へと上げていきたい」と素材を上質なものに変えていく予定だ。「ルックも上手く上がってきたし、きちんと見てもらえればピックしてもらえるという自信に繋がった」と手応えを感じたようだ。
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ハンドペイントのシャツは2万9,000円(税別)
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編地を切り替えたターゲット柄のニットは、4万2,000円(税別)
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「エム エー エス ユー」
「エム エー エス ユー」の今季テーマは“優しさを武器にしたダークヒーロー”。初めてのオンスケでのショーを開催し、その宣伝効果も手伝って、新規の問い合わせも何件か来たという。既存の韓国、台湾、中国、カナダ、米国に加えて、NYとイタリアの新規が来場した。「ショーについては、ロケーションや演出も良かったが、モデルのウォーキングスピードをもう少しゆっくりにしたり、まだ色々とできる事はあるな」と感じたそう。「ショーのためのブランド運営になったら意味がない。数字の結果が出て、やるべきだと思ったらやるし、見栄を張る必要はない」と考えており、「次シーズンにはイベントなのかパーティーなのか、楽しいことをしていきたい」と抱負を語った。
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ラインストーンの付いたデニムジャケットは、12万円(税別)
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実際のケーキボックスを解体して構造を研究し、レザーで作ったケーキボックスバッグは、大が6万2,000円(税別)、小が5万円(税別)
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海外販路対策として英国に拠点を構え、法人を設立した「エフシーイー」
「エフシーイー」は、英国、イタリア、スペインなど欧州、米国、アジアを含め30件ほどの既存に加え、韓国、ベルギー、UAEなどの新規・復活が3~4件となりそうだ。「今シーズンの暖冬の影響で重衣料アウターは減りそうな一方、薄手のアウターの当たりが良く、7月の立ち上がりの堅いところを買っている感じだ」という。
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ブリックブラウンのリサイクルダウンピーコートは5万6,000円(税別)、ブルーのバーテックス・ダウンジャケットは6万5,000円(税別)
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タック入りMA-1は7万円(税別)
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「リーガル(REGAL)」とコラボしたゴアテックスのスリッポンは、スエード2型、牛革型押し1型で、6万円(税別)
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「ミュベール(MUVEIL)」
個展を開いた「ミュベール」は、既存の韓国、香港、中国に加え、以前出展したトラノイで獲得した米国など10件ほどのアポイントをこなし、スイス、デンマークなどの新規も来場した。「アジアについては、暖冬が影響しビジネス面ではネガティブな要素が多かったが、ミュベール自体の消化率が高かったこともあり、今季の反応も良かった」という。また中国と香港については、代理店が決まる可能性が出てきたそうだ。
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花形にレーザーカットしたウールコートは8万8,000円(税別)、プリントのスカートは3万6,000円(税別)
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猫のモチーフをあしらったウール・ポリエステルのプルオーバーとカーディガンは、4万6,000円(税別)
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6月納期となるプレフォールで、花の刺繍を施したポリエステル・ボアベストは6万4,000円(税別)
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サイドにレーザーカットしたフリルを付けたテーパードパンツは、ブラックとデニムで3万4,000円(税別)
SHOWROOM NU
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ニレアップスのショールームヌー
ピカソ美術館近くで日本ブランドを中心に集めたショールームを開催するニレアップスの「ショールームヌー(SHOWROOM NU)」には11ブランドが参加した。
日本国内でもショーを開催してきた「コグノーメン(COGNOMEN)」は、3シーズン目のパリ出展で、イタリア、米国、韓国、中国の既存に加え、米国、中国の新規も感触を得た。1960~70年代、ブラジルの“トロピカリア運動”をシーズンテーマに据え、複数の架空の国の国旗をデザインしてサッカーイメージのウェアに落とし込んだ。架空の首都や人口などのデータを記入した下げ札など遊び心溢れるコレクションを提案した。
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「コグノーメン」(ショールームヌー)
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「ソーイ・レディ・トゥ・ウェア(SOE READY TO WEAR)」(ショールームヌー)
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「オールモストブラック(ALMOST BLACK)」(ショールームヌー)
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「キミー(KIMMY)」(ショールームヌー)
DéJIMA showroom
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「オントーキョーショールーム(ON TOKYO SHOWROOM)」を包摂して開催した「デジマショールーム(DéJIMA showroom)」
メトロ・ランビュトー駅近くで開いたデジマショールームには、オントーキョーショールームが合流し、コレクティブショールームとしてパワーアップした。
「レインメーカー(RAINMAKER)」は、ここ数シーズン「楽天ファッションウィーク東京」のデジタル参加を試みており、今シーズンは、パリ郊外のル・ブルジェ空港のレセプションホールを使って動画撮影を行った。民芸運動から着想を得て、無意や無作為といった要素を河合裕の描き下ろしデザインで表現した。
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マントになる半纏のような「レインメーカー」の羽織りは、「メゾンエウレカ(MAISON EUREKA)」とのコラボで、プリマロフトの中綿仕様、無地10万円(税別)、河合裕グラフィック柄13万円(税別)
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「レインメーカー」
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プリーツ加工を施し、装飾的なオリジナルボタンを付けた「オフライン」のシャツは18万3,000円(税別)
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中国に既存取引先がある「オフライン(offline)」は、シルクの京丹後ちりめんシャツなどを並べた
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「ジエダ(JieDA)」の切り替えシャツは、カーブが掛かり、凝った作り
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デジマショールームのメインブランド「ジエダ(JieDA)」
AND WANDER / quitan
アングローバルは、「アンドワンダー(and wander)」と「キタン(quitan)」の2ブランドで、メトロ・フィユ・デュ・カルベール駅近くにあるショールーム・トーキョーの隣の路面で展示会を開いた。
「アンドワンダー」は既に120店舗ほどの既存店に販売しており、英国の大手や中国、北欧、韓国、台湾、香港、UAEなど世界各国に広がっている。新規では、フランス、イタリアの来場が多いという。この他米国10件、北欧、UAE2店舗、台湾2件など好調に伸ばしているようだ。
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100件以上のアポが入る「アンドワンダー」のショールーム
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グラフィックデザイナーの大原大次郎とフォトグラファー、ホンマタカシによる「稜線」の作品をモチーフにしたボアジャケットは、5万8,000円(税別)
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帝人フロンティアの吸汗速乾・軽量・遮熱・断熱などの機能を持つ素材、オクタ(Octa)を裏地に使ったフィッシュテールパーカージャケットは、7万円(税別)
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帝人フロンティアの吸汗速乾・軽量・遮熱・断熱などの機能を持つ素材、オクタ(Octa)を裏地に使ったフィッシュテールパーカージャケットは、7万円(税別)
マンのノウショールームにも出展した「キタン」は、「アンドワンダー」のショールームの隣で展示会を開催した。韓国、香港、フランス、米国の既存に加え、フランス、米国、韓国、カナダ、英国など10件ほどのピックがあったという。
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マン出展後に個展も行うという厚みのある営業体制で臨んだ「キタン」
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無染色ウールの切りっ放しディテールの二重織り、英国鉄道員コートは、9万3,000円(税別)
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平織と綾織のコンビでビックギンガムの先染めジャカード・パッテッドハーフコートは、8万3,000円(税別)予定
MMW COLLECTIVE & ANDREAS MURKUDIS
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会場前の中庭には雰囲気のあるオブジェが並ぶエムエムダブリュー・コレクティブ・アンド・アンドレアス・ムルクディス
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1階と地下に26ブランドを揃えたエムエムダブリュー・コレクティブ・アンド・アンドレアス・ムルクディス
今シーズンから始まったベルリンの有名セレクトショップとコラボした合同展形式のコレクティブショールーム「エムエムダブリュー・コレクティブ・アンド・アンドレアス・ムルクディス(MMW COLLECTIVE & ANDREAS MURKUDIS)」がサンマルタン運河沿いのケ・ド・バルミーで1月19日~23日に開かれ、「エイトン(ATON)」「セヤ(seya.)」など日本の4ブランドを含む26ブランドが出展した。
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プレコレ時期となるこのシーズンにセールスし、3月のウィメンズでオンスケジュールのショーを見せた「ウジョー(UJOH)」
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有松絞りのランプシェードなどで「メゾン・エ・オブジェ」に、その後ストール、ウェアでトラノイに出展し、知名度を高めてきた「スズサン(suzusan)」
J∞QUALITY
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「Jクオリティー」
官民プロジェクトの「Jクオリティー(J∞QUALITY)」は、ピッティ・イマジネ・ウオモでの出展を終えて、マレ地区チュレンヌ通りにショールームを開いた。「セールスの主体はパリ」と考えての開催という。
おわりに
減速気味とはいえ、14億人を有する成長市場の中国が2級、3級都市の発展を受けて、バイイングパワーを発揮してくる時期が近づいてきていると感じられるシーズンとなった。さらには、回復した米国やダウントレンドのオイルマネーを下駄にした富裕層を持つ中東、先進国に追いつきたい東欧、将来を見据えると中国を抜く人口大国インドやアフリカ大陸の成長も見過ごすことはできない。
2000年代初頭から20年以上に渡って、コロナ下を除くと全てのセールスシーズンをチェックしてきたが、パリが世界のプラットフォームという点だけは揺らいでいないように見える。これだけ多くの人を一度に受け入れられる規模感がある都市は、こことNYを措いて、他には無いだろう。長年のトレードショーの継続取材は、一旦ここで終わりにするが、パリがプラットフォームである限り、世界で販売を目指すブランドが常に入れ替わり立ち替わり訪れる場所なのは間違いない。だとすれば、また訪れた時には、きっと取材してしまうことになるだろう。
取材・文:久保雅裕
アナログフィルター「ジュルナル・クボッチ」編集長/東京ファッションデザイナー協議会(CFD TOKYO)代表理事・議長
ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。「senken h」を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。
大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア「Journal Cubocci」を運営。2017年からSMART USENにて「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」ラジオパーソナリティー、2018年から「毎日ファッション大賞」推薦委員、2019年からUSEN「encoremode」コントリビューティングエディターに就任。2022年7月、CFD TOKYO代表理事・議長に就任。この他、共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。
コンサルティングや講演活動の他、別会社でパリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアの開催、合同展「SOLEIL TOKYO」も主催するなどしてきた。日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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