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2018.09.26

50周年を迎えたラルフローレン レガシーブランドが実践する店舗やアプリでのエンゲージメント

 毎シーズン、エレガントなショーを披露するアメリカを代表するファッションブランド「ラルフローレン(RALPH LAUREN)」。今年創立50周年を迎えた「ラルフ ローレン」は今シーズン、セントラルパーク内にあるベゼスタ・テラスで100以上にも及ぶルックを披露し、ショーへ訪れた招待者だけでなく、ソーシャルメディアを通じてランウェイをライブ中継することでファンたちへも感動を与えました。

50周年を讃えてニューヨークで様々なイベントを開催

 ソーホーのプリンス・ストリートにある改装中のポロラルフローレンのショップは、ニューヨークファッションウィークに合わせリニューアルオープンされました。50周年そしてショップのリニューアルオープンも兼ね、プリンス・ストリート店では、ラルフ ローレンが運営するコーヒーショップ「ラルフズ コーヒー ショップ(RALPH’S COFFEE SHOP)」のカートが店先に現れ、店内でショップスタップよりハガキをもらい、それを提示するとアイスコーヒー、もしくはソフトクリームが無料でもらえるという粋なイベントを行いました。

 

 今はなき五番街の「ポロ ラルフ ローレン ショップ」の2階にあった「ラルフズ コーヒー ショップ」の大ファンだった私としては、この復活は期間限定ではあるものの、ブランドと深いエンゲージメントを感じ、また多くの人がこのイベントに引きつけられ、店内へと足を運ぶきっかけを作り、最新の「ポロ ラルフ ローレン」のコレクションを知る機会を生んだ、成功のプロモーションだったと感じます。

 

 五番街にある高級デパートのバーグドルフグッドマンでも「ラルフズ コーヒー ショップ」のカートがポップ・インされ、またロックフェラーセンター前にもカートが出店されました。

アプリ「THE POLO APP」のローンチ

 また、ラルフローレンでは、アプリ「THE POLO APP」も今月ローンチしました。最新のアプリは、デザイナーからのメッセージや、ブランドの歴史、コンテンツの舞台裏、展開されるコレクションより厳選されたメンズ、そしてウィメンズのアイテムの購入や、アプリで先行販売されるアイテムなど、読み応えあるコンテンツだけでなく、ショッピング機能としても、魅力のあるアプリとなっています。

MLBとのコラボレーション

 ブランド50周年にちなんだキャンペーンはまだまだ続き、メジャーリーグベースボール(MLB)ともコラボレートを行いました。ヤンキーズスタジアムで開催されたNYヤンキーズ対ボストンレッドソックス戦では、デザイナーのラルフ・ローレン氏が始球式を行い、それに合わせ今回のコラボレートアイテムである、ベースボールジャケットや「ニューエラ(New Era)」のベースボールキャップ、「ウィルソン(Wilson)」のベースボールグローブ、そして「ローリングス(Ralwlings)」の野球ボールが同日夜からブランドのアプリ先行で発売され、商品がアップされてすぐにベースボールジャケットは完売していました。

 

 これらの限定アイテムはNYマンハッタンにある「ラルフ ローレン」のマディソンアヴェニュー店、そしてプリンス・ストリート店で9月21日から発売。9月25日からはMLBのオンラインショップでも購入できます。店舗での発売当日は、ブランドのファンやNYヤンキーズファンがコラボアイテムを目当てに列を作りました。

 

 「ラルフ ローレン」では、これまでにもプロジェクションマッピングや、QRコードを取り入れたサービス、そしてフィッティングルームにスマートミラーを導入するなど、ところどころでイノベーションをグッと感じさせる取り組みを行ってきています。

 

 店舗でのパーソナライズのサービスや、今回のアプリのリリースなど、レガシーブランドである「ラルフ ローレン」が今後、どのようにブランドとしてイノベーションしていくのか、目が離せません。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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