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2018.03.20

【現地レポート】有力リテーラーが登壇する世界最大のリテールイベント 「Shoptalk 2018(ショップトーク 2018)」参加のススメ

取材・文:RINA

「ショップトーク」創設者のアニル D. アガーワル(Anil D. Aggarwal)CEO

 リテールとEコマースのイノベーションにフォーカスを置く世界最大のカンファレンス「Shoptalk 2018(ショップトーク 2018)」が米ラスベガスで3月18日に開幕した。今回は、昨年より参加者がさらに増し、8,400人以上の人々が世界中から参加している。毎年、注目の大手企業やスタートアップが多数登壇するが、今年も、全スピーカーの45%がCEO、25パーセントがC(チーフ)レベルのエグゼクティブ、そして20%がVPレベルと豪華な顔ぶれ。マーケットをリードするエグゼクティブたちや、業界を分析する企業から最新の情報を直接学べる機会だけに、参加者の意欲も非常に高いのが特徴だ。

   

日本からは前日入りがおすすめ

 

 実際のカンファレンスが開始されるのは初日の午後から。その前に会場内で参加者はチェックインを行う。飛行機の乗り継ぎ到着時間によれば、初日の朝に到着するのもいいが、やはり余裕をもって前日に滞在ホテルにチェックイン。4日間の内容の濃いカンファレンスに備えて、フライトで凝り固まった体をいったんリフレッシュするのもおすすめだ。

最高の会場で 最高のカンファレンスに学ぶ

今年の会場は、大型リゾートホテルの「ザ ヴェネチアン ラスベガス」

 昨年とは会場が異なり、より多くの参加者がカンファレンスを楽しめるように、リゾートホテルの「ザ ヴェネチアン ラスベガス」が会場に選ばれた。ホテル周辺には誰もが耳にしたことがある有名ホテルが並ぶが、こうしたカンファレンスに参加する場合は、開催場所でもあるホテルに宿泊するのがベスト。ラスベガスにあるホテルを地図上で見ると隣接しているように見えるが、ホテルからホテルへと移動するのも一苦労なもの。また、ホテルそのものが巨大であるため、端から端へと会場を移動するのも意外とバタバタする。カンファレンスに申し込む際には、会場となるホテルの割引サービスが用意されているので、それを利用するのも安心で、便利だ。

“事前にアジェンダ確認”はマスト アプリをダウンロードして概要を掴む

 

 カンファレンスへの出発前に、ぜひアジェンダは確認してほしい。1つのセッションはおよそ30分。朝から夕方までスケジュールは小刻みに組まれ、時間帯によってはどのセッションに参加しようか迷うこともあるからだ。

 

 今回の参加で自分は何を1番の目的にしているのか。例えばマーケティングなのか、AIなのか、オムニチャネルなのか。はたまた大手企業の取り組みについて知りたいのか?今の時代を走り抜くD2C企業について知りたいのか?――開始前にアジェンダを確認し、膨大な数のセッションの中から、自身が参加するべきものを見極めてほしい。

 

 また、アジェンダは、オンラインや、当日配布されるブックに加え、アプリでも確認することができる。「ショップトーク」では、今年もアプリを準備。前年よりも機能的に改良されている。アプリではアジェンダを閲覧するだけでなく、自分が参加するセッションをスケジュールとして追加し、管理することもできるのでおすすめだ。

注目の業界で活躍する女性リーダーたちも多数登壇

 

 カンファレンスは一般的に、参加者もスピーカーも男性の比率が高いのが特徴だ。しかし、今年の「ショップトーク」で注目なのが、業界をリードする女性たちが多くスピーカーとしてラインナップされていること。全スピーカーの3分の1にあたる110人が女性スピーカーだということだ。

 新たなビジネスモデルで時代を先取るD2Cブランドからは、トラベルブランド「AWAY(アウェイ)」の共同創設者で、チーフ・ブランド・オフィサーのジェン・ルビオ(Jen Rubio)氏、ビューティーブランド「グロシエー(Glossier)」のCEOで創設者のエミリー・ワイズ(Emily Wiess)氏、「ボノボス」の姉妹ブランドとして独立したファッションブランド「エアー(AYR)」の共同創設者でCEOのマギー・ウィンター(Maggie Winter)氏、スーパーフードのデリバリーサービスで人気の「デイリー・ハーヴェスト(Daily Harvest)」CEOのレイチェル・ドローリ(Rachel Drori)氏が登壇。いずれも、NYを拠点とするブランドだ。このほか、ファッションブランド「クヤナ(CUYANA)」の共同創設者でCEOのカーラ・ガラルド(Karla Gallardo)氏、CPG業界のディスラプター「ブランドレス(Brandless)」の共同創設者でCEOのティナ・シャークリー(Tina Sharkey)氏などが参加。リストしきれないほど、注目の業界で活躍する女性エグゼクティブたちが多数登壇する。

米百貨店メイシーズのパーソナライズ化加速に注目

メイシーズのジェフ・ジェネットCEOが登壇したキーノート

 初日の目玉となったのが、米百貨店「メイシーズ(MACY’S)」、米ディスカウントチェーン「ターゲット(TARGET)」、そしてアマゾンによるキーノート。アマゾンは、同社の無人店舗「Amazon Go」を主題としたセッションを行った。

 

 “アパレルの小売業”という視点でみると、メイシーズのジェフ・ジェネットCEOによる「今年はパーソナライゼーションにおける大きなステップを踏む」という発言が注目だろう。同氏によると、2018年度中にはメイシーズ全店舗でモバイルチェックアウト(Scan, Pay , Go)のサービスが可能となり、また秋に向けて、家具売り場ではVRを使ったストアエクスペリエンスが多くの店舗で導入されていくといい、非常に気になるところだ。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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