「ピッティ・イマージネ・ウオモ」は2020年7月16日よりデジタルプラットフォームによるトレードフェア「ピッティ・コネクト」を公開している。その詳細に関し、7月20日のイタリアでの記者会見に続き、21日には日本のメディアを集めたZOOMによるカンファレンスが行われた。

　「ピッティ・コネクト」ではCovid-19の感染防止対策のために中止になった6月のピッティ・イマージネに代わり、オンラインにてショールーム的機能やバイイングキャンペーンを行い、イベント、スペシャルプロジェクト、対談、ファッション情報などを発信する。これは「ピッティ・イマージネ」の新サイトwww.pittimmagine.com内で10月9日まで展開され、登録後、閲覧が可能だ。

　「ピッティ・コネクト」の目的は、出展者、バイヤー、メディアなどの「人をコネクトする」こと。これまで伊フィレンツェ・バッソ要塞の会場で行われていたフィジカルトレードフェアをさらに便利な形にしてデジタルで実現することを目指している。ショールームのバーチャル訪問、チャットでの情報交換、会議のセッティング、オーダー作成、データとトレンドにもとづく最新情報へのアクセス、そして気になるブランドを簡単に見つけるためのスマートスカウティングやマッチング機能を使って、バイヤー独自の条件をもとに複数のコレクションの特徴をクロスリファレンス（相互参照）することも可能だ。

　3か月の公開期間中には様々なアップデートがなされる予定。ロックダウン中は製作を中断されていたため、現時点では全コレクションが揃っていないブランドも、日を追ってコレクションを追加する。またオンラインプロジェクト&特別イベントも随時開催される。

　特別プロジェクトの目玉の一つが「The Sustainable Style：メンズファッションデザイナー13＋1」。これはエコ・サステナビリティ、生産倫理、美しさ、スタイル、ビジネスを融合する方法を探るべく企画されたイベントで、サステナブル・ファッションに対する独自の取り組みを開始した13名のデザイナーとスペシャルゲストとして「Y/プロジェクト（Y/PROJECT）」のグレン・マーティンスが登場する。ここでは作品に加え、デザイナーたちのサステナビリティへのインタビューなども見ることができる。

　また、先日発表された、9月2、3日にフィレンツェで行われる「ドルチェ＆ガッバーナ（Dolce&Gabbana）」とのスペシャルイベント「Dolce&Gabbana Alta Sartoria and Alta Moda」についての進行状況や、詳細も発表された。デザイナーたちは工房を訪れ、14人の職人とコラボを進めている。発表に関しては、ウィメンズのアルタ モーダ コレクションは9月3日にヴィッラ・バルディーニでランウェイショーを、メンズのアルタ サルトリア コレクションはヴェッキオ宮でインスタレーションが行われる。

取材・文：田中美貴

■「ピッティ・イマージネ・ウォモ」