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2020.06.17
「アグ®」が3Dでバーチャル展示会を開催
2020秋冬シーズンの展示会は、コロナ禍で次々と中止となったが6月に入り開催するブランドが増えている。その形式は様々で、リアル展示会をアポイントメント制で行うケースが多いが、ウェブ会議サービス「Zoom」を使用して担当者が説明したり、関係者だけが閲覧できるサイトの閲覧URLを送付したりするなどの、オンライン展示会を行うケースも増えている。このような状況の中、デッカーズジャパン合同会社は、2020年6月2日から12日の期間「アグ®(UGG®)」の2020秋冬コレクションを3Dのバーチャル展示会でプレス関係者を対象にお披露目。同社所有のブランド「ホカ オネオネ™(HOKA ONE ONE®)」「テバ(Teva®)」も同時開催し、システムの製作・構築などは株式会社ノーフレームが一括で行った。
「アグ®」のバーチャル展示会の様子
「アグ®」は、本国アメリカでオンライン展示会を行ったが、今回のような3Dで行ったのは、初めてだ。同展示会は「アグ®」の東京ショールームをオンライン上に3Dで再現。招待客に閲覧URLを送付し、会期中は24時間アクセスできる仕組みだ。リンクを開くと、ショールームの俯瞰図が現れ、そしてエントランスの3Dに切り替わる。招待客は、スクロールしながら各商品にアクセスでき、商品画像のマークをクリックすると商品説明を読むことができる。リアルの展示会のように商品を手にとって確認できないため、可能な限りのディテールと360度の視点で見られるよう工夫したという。
同ブランドの故郷・カリフォルニアの美しい風景にインスピレーションを得たという今シーズン。時間的な制限で展示会場のデコレーションではコンセプトを表現できなかったというが、ヨセミテ国立公園に生息する動物や植物などの鮮やかな色を取り入れたカラフルなコレクションであることに着目。新色やキーカラー別に展示し、カラフルなストーリーを表現した。
閲覧客のアンケートは概ね好評で、「時間や場所にとらわれず参加できたこと」、「何度も見返せること」にメリットを感じる声が多かったという。一方、「素材、質感や靴の重量がわかりづらいこと」、「その場で質問ができないこと」などの課題としている。同社は、今後「テーマやコンセプトなどのビジュアル表現や演出の向上」や「バーチャル展示会後の個別のフォローアップ実施」などに取り組んでいくとしている。
今回の展示会実施を終え、同社担当者は「今回の取り組みを面白い、楽しく商品が見られた、とおっしゃってくれた業界関係者も多く好評でした。もうしばらくこの状況が続きそうですので、内外関係者全員の健康や安全を守りながらも、ビジネスを止めないアプローチは引き続き検討していきたいと思っています」と話した。
同ブランドは、バイヤー展も6月9日から11日にオンラインを使用して別形式で実施した。
■「アグ®」公式サイト