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2019.09.25

【FASHION x RETAIL】「エバーレーン」NY2店舗目は初のメンズフロアが登場 スマート試着システムも

 9月のNYといえば、ニューヨークファッションウィーク。世界中から注目を集める時期だけに、ショー以外にも、ポップアップショップやイベント、新ショップの開店や本の出版、新商品の発表などなど、とにかく話題に溢れています。そんななか、「エバーレーン(EVERLANE)」がNY2店舗目となるストアをブルックリンのウィリアムズバーグ地区にオープンしました。

「エバーレーン」NY2号店がオープンしたウィリアムズバーグ地区

(ちなみに、NY1号店となったプリンスストリート店があるのは、マンハッタン・ノリータ地区。数ブロック圏内には、「クヤーナ(Cuyana)」、「ナーダム(Naadam)」「ミニストリー・オブ・サプライ(Ministry of Supply)」「セザンヌ(L’Appartement Sézane)」「ルンヤ(Lunya)」「バック・メイソン(Buck Mason)」といったD2Cブランドのストアが多数並んでいます)

「デザインと空間」を楽しむ

 エバーレーンがニューヨークに初のストアをオープンしたのが2017年。ブランド4店舗目となるのが9月12日にオープンしたウィリアムズバーグ店です。6メートルの高さを誇るガラスのファサードから、自然光が燦々と店内をかざし、癒しの空間を創出しています。408平方メートルのショッピングスペースはエバーレーンの店舗の中でも最大の広さだそうです。

 

 1階はレディスのコレクションが中心。前方にはTシャツ等のベーシックウエアから人気のシルクブラウス、ニットやセータ類、アウターが並びます。中央の壁には、サンダルからブーツまで揃う靴エリア。店内奥はデニムが壁一面にディスプレイされています。また、今春発売されたスニーカー「トレーナー(Trainer)」もあります。

 

 店舗はウェブサイトと同様、とてもミニマルな印象。全体でブランドコンセプトが統一されているため、お目当ての物も探しやすく、何より買い物がしやすい。ただし、ほかのブランドと異なるのは、大型店舗だからといってコレクションのすべてを揃えているわけではないということ。あくまでもフルコレクションが揃っているのは、オンラインストアなのです。

ブランド初のメンズショップが登場

 この店舗の特徴は、売り場が広々しているということだけではなく、2階フロアがメンズショップになっていることにもあります。プリンスストリート店に行ったことがある人ならばご存知だと思いますが、メンズ商品はほんの小さなスペースにあるだけ。しかしこの店舗には、より多くのスタイルが揃っています。 

 

 また、来店の際には、ぜひ2階フロアから正面の通りを眺めてほしい。ファサードから店内に注ぐ日差しがとても綺麗なのです。

スマートなフィッティングルームサービス

 NY1号店であるプリンスストリート店は、平日はまだ人が少なく買い物がしやすいのですが、週末ともなると入店のために並ぶことがたびたびあります。特に過ごしやすい春夏は観光でニューヨークを訪れる人が多いこともあり、店先に行列ができているのをよく見かけますし、店内では試着や会計に並ぶことも多いのです。

 

 新店舗のウィリアムズバーグ店では、そうした混雑を解消するためにも、フィッティングルームをプリンスストリート店の2倍にしたそうです。1階に8部屋、メンズショップがある2階にも4部屋用意しています。レジの台数も増やすことで、よりスムーズに買い物ができるようになっています。

 

 さらに、新たなフィッティングルームのサービスとして、「Save My Spot (Everalne SMS)」を導入しました。フィッティングルームが混雑している場合、設置されたタブレットに名前と携帯番号を入力しておくと、順番が来たときに、SMSを使って知らせてくれるというものです。

 

 エバーレーンがマンハッタンに最初のストアを出した時は、店舗で素材感を確認したり、試着もできるという、いわゆる買い物の“オプション”ができたことが嬉しかったのを思い出します。今回の新しいストアは、ハイテクなサービスこそありませんが、その空間からブランドの世界観がより体験でき、会計やフィッティングルームなどが改善され、新たなエクスペリエンス(体験)が生まれています。エバーレーンの世界観に触れてみたい、あるいはオンラインでのスムーズなショッピング・エクスペリエンスを店舗でも体験してみたい、という方は、ぜひウィリアムズバーグ店に足を運んでみてください。

 

 

EVERLANE – Williamsburg
104 N 6th St
Brooklyn, NY 11211


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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