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2025.11.26
10月の百貨店とSC売上は好調、国慶節でインバウンド好調
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が10月の売上高を発表。月後半の気温低下により季節商品が大きく動くとともに、インバウンド需要が特に伸びたことで、どちらも好調な売上だったことが分かった。
■百貨店売上高は3カ月連続で前年同月上回る
25日、日本百貨店協会が10月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)4.3%増の4,668億7,587万4,000円となり、3カ月連続で前年同月を上回った。
国慶節(10月1日~8日)もあり、インバウンド売上が8カ月ぶりにプラス。売上高546億円(7.5%増)、購買客数56.4万人(8.9%増)は、どちらも10月としては過去最高だった。
月後半の気温低下で秋冬もの衣料が好調。また化粧品や時計・宝飾品などの高額商品や身の回り品などが伸びた。食料品では価格高騰で生鮮食品が前年同月を下回った一方、菓子がギフト需要で好調。お節料理はネット通販を中心に堅調な滑り出しだった。
■大都市は全て前年同月上回る
大都市は全10都市で前年同月を上回った。その中でもプラス幅が大きかったは横浜(前年同月比:7.2%増、以下同じ)、名古屋(8.2%増)、大阪(8.3%増)、神戸(9.6%増)。反対に仙台(0.7%増)、広島(1.1%増)、福岡(1.2%増)でプラス幅が小さめ。
都市以外の地区は明暗が分かれた。関東(0.2%増)、近畿(1.9%増)、中国(2.4%増)、四国(2.3%増)が前年同月を上回った一方、東北(2.1%減)、中部(3.2%減)、九州(1.6%減)が前年同月を下回った。
商品別売上高は多くの商品で前年同月を上回っている。その中では婦人服・洋品(3.9%増)、その他衣料品(3.8%増)、美術・宝飾・貴金属(16.2%増)、その他雑貨(17.0%増)、菓子(6.2%増)でプラス幅が大きめ。反対に家電(1.8%減)、生鮮食品(2.1%減)、サービス(12.2%減)、商品券(5.7%減)の4商品で前年同月を下回っている。
■ショッピングセンターは44カ月連続で前年同月上回る
同日、日本ショッピングセンター協会が10月度SC販売統査報告を発表した。売上高は前年同月比6.3%増の6,951億7,288万1,000円となり、44カ月連続で前年同月を上回った。
月後半から気温が下がったことで秋冬もの衣料のほか、ブーツや防寒アイテムなどが好調。国慶節にともなうインバウンド客により高額商品や飲食の売上が伸びるとともに、引き続きシネマが好調だった。
■大都市、その他の地域ともほとんど好調
売上のうち、テナントは前年同月比6.8%増の5,368億98万8,000円で、全体同様に44カ月連続で前年同月を上回った。キーテナントは同4.6%増の1,583億7,189万3,000円となり、5カ月連続で前年同月を上回っている。
大都市は14カ所中13カ所で前年同月を上回った。東京区部(前年同月比:8.9%増、以下同じ)や、川崎市(9.3%増)、名古屋市(10.3%増)、京都市(9.7%増)、大阪市(8.2%増)、福岡市(9.7%増)でプラス幅が大きめ。反対に広島(3.3%減)のみ前年同月を下回った。
その他の地域は全て前年同月を上回った。その中では関東(7.1%増)、近畿(5.6%増)、四国(5.4%増)、九州・沖縄(5.9%増)でプラス幅が大きめだった。






