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2021.09.28

電通、企業のYouTubeをワンストップで支援する「Tube Riding」開始

Tube Ridingのサービスイメージ(画像:電通の発表資料より)

 

 電通は27日、YouTubeチャンネルの開発から動画制作、運用、検証までをワンストップで行う企業向けサービス「Tube Riding」を開発し、提供開始したと発表した。サービス提供は、電通のカスタマーエクスペリエンス・クリエーティブ・センターと、子会社の電通デジタル、ピクトの3社で行う。本サービスの提供により、企業のYouTubeチャンネルを活性化させ、顧客との関係性を深めるマーケティングプラットフォームへ進化させていくという。

 

Tube Ridingの概要

 提供フェーズで区分するとサービスは大きく3つで、データ分析に基づいた動画制作、YouTubeのアルゴリズムに対応したチャンネル運用、効果測定及び運用改善となる。電通は、データ分析によるニーズ把握やコンテンツ企画などを担い、YouTubeチャンネルの開設・運用・検証改善は電通デジタルが、動画の実制作は映像コンテンツ制作会社のピクトが行う。

 動画制作では、YouTubeの人気検索キーワードをもとに、再生されやすい動画を想定して企画・制作。継続的に公開する。チャンネル運用では、検索キーワードを活かしたタイトル・タグの設定や、サムネイル動画の作り込みなどを行い、検索・発見されやすい、YouTubeのアルゴリズムに合わせた運用を行う。公開後は動画やチャンネルの状況を分析・効果測定し、SEOや運用の改善と、新たな動画企画の材料とする。3つのサイクルを回すことで、マーケティング環境を構築するという。

 企業側は、自然な検索によるYouTubeの再生回数が増え、広告のみに頼らない動画マーケティングが可能となる。また登録者数が増えれば、顧客との恒常的な接触機会も増加。顧客や一般生活者のエンゲージメントも高められるという。

 サービス提供を牽引するのは、2021年1月に電通内に新設されたカスタマーエクスペリエンス・クリエーティブ・センターだ。購入後の顧客対応という狭義のCXではなく、商品認知から購入、購入後の他者への推奨まで含めた「広義のCX」を推進する部隊で、約100名のクリエイターが在籍。新規顧客獲得から既存顧客のファン化までの設計・プランニングを手がける。Tube Ridingもその1つとなる。

 

 総務省が調査した「主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率」(2019年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書、対象:13歳~69歳の男女1,500人)によると、全世代(10~60代)のYouTube利用率は76.4%で、LINE(86.9%)に次いで2番目に高いという。年代別では60代(44.8%)を除く各年代で75%超、男女別でもいずれも70%超と、幅広く利用されている状況が窺える。

 3社はTube Ridingの提供に加え、今後もYouTubeチャンネルを活用したファン化を促すコミュニティマーケティングなど、グループ独自のサービス開発を行っていく方針。それにより、YouTubeチャンネルをマーケティングの機軸へと進化させることを目指すという。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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