NEWS

2019.11.14

インアゴーラ SNSで動画配信、「独身の日」商戦で物量5倍

 中国向け越境ECアプリを展開するインアゴーラは11月11日の中国最大のネットショップの商戦「独身の日」に合わせて販促を強化した。「KOL」と呼ばれる中国人インフルエンサーを20人以上起用してショート動画を作成、事前に現地のSNS経由で配信した。千葉県に構える倉庫では物流面も強化し、平時の5倍の荷動きに備えた。今年は「爆買い品」以外の商材の訴求も注力したようだ。

 KOLの花花与三猫さんは、フォロワー255万人を抱える中国のSNS「Bilibili(ビリビリ)」を通じて、飲料や生活用品を「ワンドウ」で購入した様子を動画で伝えた。届いた段ボールを開封し、丁寧に梱包されている様子を伝え、中に入っていたグラスを取り出して紹介。動画の最後には「ワンドウ」のダウンロードを呼びかけた。

 この動画の閲覧は120万人以上にのぼっている。インアゴーラではこうした動画を「ライフスタイル」や「コスメ」など各テーマ別に作成し配信を行い、中国の消費者に認知拡大を図った。

 同社によると、11月11日は通常の約5倍の荷動きを見込み、そのため人員も3倍に増強した。物流面では今回、リードタイムの短縮を進めたほか、梱包にも気を配るなど物流品質の向上を目指した。

 また、今年の商材の特徴としては、従来のように利益を度外視した大幅な値引きで「爆買い品」を放出するという動きはありながらも、一方で巨大商戦を機に商品の認知を図って2回目の以降のリピート購入を見据えたMD展開を行う企業が増えたよう。

メールマガジン登録