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2024.01.01

デサント 覚悟のプレミアム化 セール撤廃、脱「水沢」依存

 セールをやめ、単品に依存したMDと店作りを改め、社名ブランドのプレミアム化を直営店で進めるデサント。スポーツウェアの開発で培った技術を日常着に落とし込み、カッコ良く快適な物作りに定評のあるブランドだが、一方で、直営店の商品構成は「水沢ダウン」に偏り、セールに依存する運営も見られた。

新ラインで厚み

 そこで同社ではまず22年からセールを廃止した。23年春夏からは、MDに厚みを持たせるためアウトドアスポーツの「オルテライン81」など新ラインを相次ぎ導入。社内で「隠れた銘品」と言われていたシェル「クレアス」を春夏に訴求する施策にも取り組んだ。

 既存店の改装も実施。プロパー直営店の大半を占めていた「デサントブラン」は、おしゃれに敏感な層を対象に、水沢ダウンも売るファッション業態。しかし、「デサントが誇るのは競技者向けに開発した高機能品。そんな背景を持つ多様なカテゴリーを見せないとブランドがきちんと伝わらない」(塚田裕介デサントマーケティング部門デサントリテールマネジメント部部長)として、11店あったブランのうち6店を23年6~8月にスポーツ系製品を網羅したショップに刷新。2店を閉じた。

23年6月に「ブラン」を閉じ、隣接していたデサントショップを拡張、取り扱いカテゴリーを広げた「デサントマークイズみなとみらい店」

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