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2018.09.28

ワールド、13年ぶり上場=戦略投資で生き残りへ

 アパレル大手のワールドが28日、13年ぶりに株式を東証1部に上場した。同社は2005年、早期の収益拡大を迫る株主と決別するため、経営陣による自社買収(MBO)で上場を廃止した。しかし、競争の激しいアパレル業界で生き残るには、株式市場から資金を調達し、戦略的投資に振り向ける必要があると判断した。
 初値は2755円となり、公開価格(2900円)を5%下回った。午前の終値は2685円。初値で計算した時価総額は997億円となった。
 同社は1959年設立。神戸市に本社を置き、婦人服や紳士服、子供服に加え、雑貨なども幅広く手掛ける。百貨店やショッピングモールに「アンタイトル」「タケオキクチ」などのブランドで2488店(18年3月末)を展開している。
 同社は05年、「長期的・持続的な企業価値の最大化」を目指し、上場を廃止した。一方、国内アパレル市場の成長が見込めない中、新たな顧客層開拓と出店拡大を繰り返す従来の経営手法は行き詰まってきた。このため再上場で約450億円を調達し、同業他社のブランドに投資するほか、新規事業の育成も図る。 

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