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2019.04.19
イノベーションにはマインドセット変革!シリコンバレーが最適な理由
多くの日本企業が、日本国内市場の頭打ち、GAFA (Google、 Apple、 Facebook、 Amazon) の参入、技術トレンドの変遷により、危機感を持つようになって久しい。そしてその多くは、危機脱出のため、イノベーション創出のため、技術調査やスタートアップおよびGAFAとのコネクションを求めて、ここ、サンフランシスコ/シリコンバレーに出張者や駐在員を送る。
イノベーション創出に必要なのは技術調査・コネクションよりもマインドセットというアセット
技術調査やコネクションは、直接的に新規事業の開発に活用できるものではあるが、会社の危機を救うイノベーティブな新規事業に繋げるのはなかなか難しい。なぜなら技術調査を行っても、それを活用する方法を見いだすのが難しく、スタートアップとコネクションができても、上手く協業していくのが難しいからだ。
ゆえにイノベーション創出を目指すなら、技術調査やコネクション以上に重要なアセットがサンフランシスコにあると筆者は確信している。それが「マインドセット」だ。
筆者はサンフランシスコに住んで5年、btraxで日本企業のイノベーション創出を支援してきた。その支援というのは、日本の大手企業からサンフランシスコへ送り出されたエースに対して、短期集中でデザイン思考、リーンスタートアップ、UXデザインの考え方・手法を活用し、新規サービス開発を行うイノベーショントレーニングを実施するというものだ。
筆者はそのトレーニングのファシリテーターとして、短いものでは1週間、長いものでは2ヶ月半の間、毎日参加者と顔を付き合わし、濃密な議論をし、新規サービスを作り上げてきた。トレーニング参加者の数は累計200にも登る。そして、このトレーニングを通して参加者の多くが大企業のオペレーション人材から、イノベーションを起こすイントレプレナーへと、目の色を変えて卒業していく姿を目にしてきた。
これらの経験から、日本企業がサンフランシスコ/シリコンバレーから得られる、で実は最も価値があるものは、「マインドセットの変革」であると確信している。マインドセットは一見、新規事業には間接的な影響と思うかもしれないが、日本企業のイノベーション創出に必要なのはまずはマインドセット変革であり、それを行うのにサンフランシスコは最適な場所なのだ。
そこで今回はこの経験を通じて、なぜサンフランシスコという地が日本企業の社員のマインドセットを変えるのか、サンフランシスコならではの特徴と事例を交えて紹介したい。
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サンフランシスコでのイノベーショントレーニングによってマインドセットが変化する理由
- 「失敗から学ぶ」マインドセットを会得することができる
- Whyを深掘ることの大切さを見て学ぶことができる
- ユーザー視点の大切さを見て学ぶことができる