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2018.01.03
【2018年】マーケティングの未来はITトレンドの先にあり?マーケティング施策7つのまとめ
2017年のマーケティング施策の結果はいかがだっただろうか。反省・改善点を踏まえ、2018年のマーケティングトレンドをキャッチし、新たな戦略へのヒントにしていただきたい。
そこで今回は2018年マーケティングトレンドを様々な分野と関連してまとめた。一見マーケティングには関係ないと思えるような最新技術の活用や、そこにある潜在的なマーケットのチャンスなど、業界関係なく検討すべき把握しておきたいものばかりとなった。
自動車産業、音声認識、iPhoneの技術進歩から見えるトレンド
1. 自動運転車の未来には新しいメディアチャネルの機会があり?
自動運転業の勢いはマーケターもマークしておくべきことがある。まずはその勢いについて例をあげると、自動運転車開発会社であるWaymoは400百マイル(644㎞)もの自動運転車の試運転をアメリカの一般道で実施済みであり、Tesla、Audi、Mercedes-Benz、BMWなど多くの高級車が自動運転機能を持ち始め、大手自動車配給サービス会社Uberは約19億ドル(1900億円)ものVolvoを購入したというのである。
現在市場に出ている機能はクルーズコントロールや自動ブレーキなど部分的な自動機能であるが、先に述べた勢いを踏まえると、今後かなりのスピートで全自動へシフトしていくことなる。そしてこの進歩が進むにつれ、運転手が運転に集中する必要が無くなってくるはずだ。
そうなると、彼らはその代わりに他に何をするのか。何かしらのコンテンツを消費するという選択肢が考えられないだろうか。つまり乗客は自動運転車のカーナビに流れる映像を見たり、スマートフォンをいじったりする時間が増えるということである。UberやLyftなど商用の自動運転車に関しては車内広告などが普及してくるかもしれない。
↑の写真はリンクより引用。大手メーカーがテクノロジーを強みとした新興企業とタイアップしていることがわかる
2. 音声検索のための最適化がSEOの勝ち組に残る鍵?
Googleによると2016年にあった検索の約20%が音声認識を使ったものだったという。また、アメリカ国内のアンドロイドユーザーに絞ると25%という驚きの数字がある。これは2020年までに50%にまで上昇するとも予測されており、ウェブマーケティング従事者にとって、音声による検索のためのウェブサイト最適化が必要になると言える。
なお、音声による入力はタイピングより簡単なので、1回の検索でたくさんの単語が入ると予想される。つまり、一般的に少数の単語を検索キーワードとするのではなく、より具体的かつ多くの単語に引っ掛けてコンバージョンを稼ぐようなロングテールなキーワード設定が必要になるのではないだろうか。
3. 新型iPhoneのおかげでARはユーザー、マーケターにとって身近なものになる
まだ記憶にも新しいiOS11には、「ARKit」というAR(拡張現実)アプリ開発フレームワークが搭載されている。ARを使ったアプリやコンテンツ作成のオープンソース化がいよいよAppleからなされたのである。また企業のARコンテンツ開発にも開発の進捗が見られる。例えばメジャーリーグベースボール(MLB)のiPhoneアプリは試合中にiPhoneを通してコートを見ると、画面上に打率や選手の情報が出てくるという。また大手家具小売店、IKEAはスマートフォンを通して、実際に家の中に家具を配置してみた様子がわかるARアプリを開発してる。
iPhoneにAR機能が加わったのはただの新機能ではなくコンテンツマーケティングなどにおいてゲームチェンジャーととらえるべきだろう。もしかしたらインスタ映えではなくAR映えといったコンテンツが人気になることもありえるかもしれない。
↑の写真はEngadgetより引用
まだマーケティング実務に時間を費やしているの?人工知能によるスマートな処理
4. マシーンラーニングによるマーケティングオートメーション
技術的には目新しくはないが、マシンラーニングはマーケティング分野でも実用レベルで使えるところまできている。使ってから短期間でもその導入効果がわかりやすかったり、最近では低額で始められるプランもあるので気軽さが高くなってきている。代理店に高いお金払う必要なく、マーケターは基本設定だけ登録しておけば良いのでミスや人件費の削減、的確な分析に基づく効果が期待できるためさらに浸透していきそうである。
5. AIによるメッセージ管理
業界全体を通してこの機能のROIはまだないが、期待値は高い。特にオンラインビジネスにおいてメッセージ機能の重要性が高くなっていることは下記に挙げるデータからも言える。
1)世界で使われているアプリ上位10個のうち、6つがメッセージングアプリである
2)消費者の65%は企業に問い合わせをするよりメッセージングアプリを使うことを好む
また、AIを使ったチャットボットによる顧客サポートで大幅に業務のコストを減らせるという点や迅速で的確な対応によるサービスの向上ができる点を達成できれば、売上利益に大いに貢献できる要素なのでは。
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ソーシャルメディアマーケティングの重点チャネルを見極めよう
6. インスタグラムの台頭
インスタグラムは2017年9月時点で毎月のアクティブユーザーが8億人に達したと発表した。ソーシャルメディアの重鎮、Fecebookは20億人なので数字的には差はあるものの、インスタグラムの勢いと今後の期待値は高い。2016年下半期に追加となったインスタグラムのストーリー機能は、類似機能の先駆けであったスナップチャットを1年足らずであっさり抜いた。またブランドエンゲージが他のチャネルより高かったり、広告の規制などもよりソーシャルメディアマーケティングに注力をしているブランドを呼び込む要素になっているという。
またEコマースプラットフォームがインスタグラムフィードから商品詳細情報やそのまま買い物ページに飛ぶことができるような機能を始めたり、インスタグラム側もショッピング機能を強化したりと、ビジュアルからブランドの確率と、購買に繋げるルートが確立されていきそうである。
↑の写真はrecodeより引用
7. Twitterは落ち込み気味
Twitterはユーザー獲得に苦しんでいるようだ。2017年の第二四半期にはマンスリーアクティブユーザー数が全く増えなかったという事実もある。そのため2018年はユーザー獲得に手を焼き、広告機能や劇的な新機能の追加などは期待できなさそうである。
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まとめ
今回は自動車産業、音声認識、新型iPhone(AR)、人工知能、ソーシャルメディアなど一見マーケティングに関係ないように思える最新技術のトレンドを列挙した。しかし、これらは今後マーケティング活動に大きな影響を与える可能性がある。今までの成功事例や経験を元に作り出すマーケティング施策の実行も大事だが、投資家が最新技術に出資をするようにマーケターも新しい技術を意識したチャレンジングな投資的マーケティングも必要なのかもしれない。