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2018.06.04
ロエベ エイズの支援を目的とした限定Tシャツ発売 デイヴィッド・ヴォイナロビッチ作品をフィーチャー
6月初旬発売予定の限定版アートTシャツ 1万4,445円(税込み)
「ロエベ(LOEWE)」が、アイコニックなアメリカ人芸術家で作家、映画制作者、活動家であるデイ ヴィッド・ヴォイナロビッチ氏(1954~1992年)の作品をフィーチャーした限定版Tシャツを発売する。Tシャツ販売による収益は 「ビジュアル・エイズ(Visual AIDS)」に全額寄付する。
芸術家で作家、映画制作者、活動家のアメリカ人デイヴィッド・ヴォイナロビッチ氏
ヴォイナロビッチ氏は1978年にマンハッタンのイースト・ビレッジに移り住み、活気ある現地アートシーンの中心的存在となった人物。彼の作品の多くには、同性愛者である彼自身のアウトサイダーとしての体験が取り入れられている。エイズと診断された後の彼のアートは主張を前面に押し出した政治的スタンスを取るようになり、1980年代に起こったエイズ危機を主なテーマとした重要で挑戦的な作品が生まれた。彼の痛烈なまでにストレートなメッセージは連邦当局の怒りを買い、そして現在、「自由・正義・平等」に関わる重大な社会問題を中心として文化の分裂が進む中、彼の作品は今なお議論を巻き起こし、インスピレーションを与え続けている。
ヴォイナロビッチ氏の作品
「ロエベ」のクリエイティブ・ディレクターであるジョナサン・アンダーソンは、勇気あるクリエイターで活動家でもあるヴォイナロビッチ氏の偉大なレガシーに対する世間の関心を集め、これらを称えるため、今回のプロジェクトの構想を立てたという。そして、1982~1990年の間にヴォイナロビッチ氏が制作した4つの作品を、高級コットンのクルーネックTシャツにプリントした。
これらのTシャツ制作は、「ビジュアル・エイズ」財団、ならびにヴォイナロビッチ氏の遺産を管理する 「P.P.O.W ギャラリー(P.P.O.W Gallery)」のサポートによって実現。このプロジェクトの売り上げは、「ビジュアル・エイズ」に全額寄付する。「ビジュアル・エイズ」は、HIV感染者であるアーティストの作品の保存とプロモーションを目的として1988年に設立され、エイズに対する認識の向上と、視覚芸術の展示や出版を通じた対話の機会創出に取り組んでいる。また、HIV・エイズと共に生きるアーティストの支援も行っている。
同プロジェクトは5月31日に開始。Tシャツは、各デザイン400枚のみの限定生産。「ロエベ」公式サイト(挿入: https://www.loewe.com/)および 「ビジュアル・エイズ」 のウェブサイト、「ドーバーストリートマーケット ロンドン」、ニューヨークの書店「プリンテッド マター ブックストア(Printed Matter Bookstore)」および「P.P.O.W. ギャラリー」、ならびにいくつかの「ロエベ」店舗で購入可能。日本ではカサ表参道店、銀座店、ドーバーストリートマーケット銀座店、「ロエベ」公式サイト(挿入: https://www.loewe.com/)で、6月初旬から販売する予定だ。「プリンテッド マター ブックストア」では募金イベントも開催した。
ピーター・ヒュージャーが撮影した米の作家スーザン・ソンタグ
また、「ロエベ」ファンデーションでは、ヴォイナロビッチ氏と、彼の師匠のような存在であるピーター・ヒュージャーの作品の展示会を開催。毎年開催される国際写真祭「フォト・エスパーニャ(PHoto España)」の一環として6月4日から8月26日、スペイン・マドリードにある「ロエベ」グランビア店で展示する。6月27日には、マドリードのリナレス宮殿で、NYの伝説的アートディーラーであるグレイシー・マンション氏とフラン・ レボウィッツ氏の対談も行う。この対談では、ゲイ・プライドの起源となったストーンウォールの反乱(1969年)への特別なオマージュとして、1970年代と1980年代のマンハッタンにおける政治とアートシーンに焦点を当てる。
「ロエベ」は、今回のプロジェクトを、「プリンテッド マター ブックストア」でキュレーターを務めていたシャノン・マイケル・ケイン氏(1974~2017年)に捧げている。