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2023.02.15
「コグノーメン」2023秋冬コレクション “Fight for”をテーマにサッカーをモードに
デザイナー、大江マイケル仁が手掛けるコグノーメン(COGNOMEN)が2023年2月13日、秩父宮ラグビー場で2023秋冬コレクションを発表した。ブランドとして初のランウェイ形式でのコレクションとなった今回。”Fight for”をテーマに、デザイナーの好きなものであり、原点であるサッカーからのイメージをモードに落とし込んだコレクションを見せた。
会場となったのは、来年移転が計画されている秩父宮ラグビー場。雨の降るグランドを背景に、屋根のある南スタンド後段席前にある通路を歩くモデルが着ているのは、選手たちにサインを書いてもらったユニフォームを彷彿(ほうふつ)させるようなデザイン。袖を切り離したような白のコートにも手書きで、控え室の壁のようにサインや西暦などが書かれ、国章のようにイングランドを象徴するようなライオンなどがユーモラスなタッチで描かれる。紺のスウェットの背中にもサインが書かれている。
そして、テーマである「FIGHT FOR」や「FIGHT FOR」に続く「YOUR GLORY」という文字、ブランド名などを書いたニットマフラーやプルオーバー、パンツ。マフラーはフットボール(サッカー)のサポーターたちが身に着ける、応援するクラブのマフラーをモチーフにしたもの。コレクションのインビテーションにも使われた、たくさんの人の顔をジャガードやプリントで表現したプルオーバーやパンツ、コートなどは、サポーターが応援する表情をもとにしている、という。
また、ブランドの得意とするニットやイギリス的なスカートなどアイテム。また、ジャケットやパンツなどのアイテムに付けられた、戦いの後の光、フットボールでゴールを決めた選手が見せるポーズを表現したという、コサージュなども今回のコレクションのポイントとなっている。
「(ランウェイショーをすることで)生の演出でそれぞれの人に何かを感じてもらいたかった。サッカーは自分の中の1番のオリジナル。ファッションをスポーツテイストとしての表現ではなく、スポーツを完全に理解しながら、それをファッションに落とし込むというのが自分の1番の強さだと思います。次の目標はショーを続けていくこと」というデザイナーの大江マイケル仁。
デザイナーの好きなサッカーやルーツ、ブランドの強みをストレートに表現したコレクション。今後の国立競技場やサッカーのスタジアムでのランウェイショーも期待させた。
取材・撮影・文:樋口真一