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2023.02.15

「クロエ」がバーティカル・プロジェクトを発表 デジタルIDにより2023春夏コレクションのインスタントリセールや生産工程などの追跡が可能に

 「クロエ(Chloé)」が、2023春夏コレクションの一環としてクロエ・バーティカル(Chloé Vertical)を発表した。このプロジェクトでは、EONおよびラグジュアリーファッションの中古品を扱う世界的なオンラインマーケットプレイスであるヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective)とパートナーシップを結び、対象商品の全製造工程の追跡および業界初のインスタントリセール実現を目指していく。

 

 アメリカ、ヨーロッパ、イギリスで実施される1年間の同プロジェクトには、全ての工程において「クロエ」のサプライヤーおよび製造業者が参加し、2023春夏シーズンのクロエ・バーティカルコレクションで100%追跡可能なリネン、シルク、ウール、レザーを使用したバッグ、シューズ、レディ・トゥ・ウェアの3つのカテゴリーが対象となる。

 顧客は、EONが提供するデジタルIDを用いた商品ラベルをスマートフォンでスキャンすることで、商品の製造工程を最初から最後まで追跡できるほか、ヴェスティエール・コレクティブでの返品・販売のための商品のメンテナンスや修理に関する情報、所有権証明書などへアクセスが可能となる。

 またこのプロジェクトは、「本物であるということの確認」、「トレーサビリティの確保」、「ケア&リペアを円滑に進める」という3つの目的に従い、「クロエ」は2025年までにすべての商品にデジタルIDを導入するとしている。

 

  • Courtesy of Chloé

  • Courtesy of Chloé

 実際にリセールを行う顧客は、「クロエ × ヴェスティエール・コレクティブ(Chloé × Vestiaire Collective)」専用の出品フォームにアクセスし、商品の状態を入力、商品画像をアップロード後、すぐにヴェスティエール・コレクティブから価格提示を受けることができるという。

 さらに商品はヴェスティエール・コレクティブによって認証・管理されるため、顧客は販売完了を待つことなく代金を受け取ることができる。

 

 今回のパイロットプロジェクトのローンチに際し、「クロエ」社長兼CEOのリカルド・ベリーニは次のように語った。「クロエ・バーティカルの立ち上げは、業界全体が協力し合うことで、完全に透明で循環型のビジネスモデルの構築に向けて有意義な前進ができることの証です。国王チャールズ3世が皇太子時代の2020年に設立したSustainable Markets Initiative(SMI、持続可能な市場のためのイニシアティブ)に参加した後のコミットメントに従って、世界中のクロエのお客さまが、製品の透明性、トレーサビリティ、循環型社会について、十分な情報を得た上で意思決定できるようになることを嬉しく思います。また、このプロジェクトで採用した手法をオープンソース・イニシアティブ(Open Source Initiative)を通じて共有することで、業界全体で広く採用されるきっかけになることを期待するとともに、この革新的な取り組みを今後さらに広げていきたいと思います」。

 

Courtesy of Chloé

 

「クロエ」公式サイト

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