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2025.10.14

【パリ展示会】TOKYO FASHION AWARD受賞デザイナーたちがモデルプレゼンテーションでコレクションを発表

Photo by Tomoaki Shimizu

 

 今季のパリコレクションでは、参加した全114ブランドのうち日本のブランド数は実に11にも上った。それは、前シーズンとほぼ変わらない比率で、2割を維持するメンズコレクションと比べると占有率は低いものの、ここ最近の日本ブランドの存在感は益々大きくなっている。

 

 そんな中で、日本のデザイナーを紹介する独自の展示会を催しているのが、TOKYO FASHION AWARDがサポートする展示会「showroom.tokyo in Paris」である。パリコレクション会期中の2025年10月2日から7日の6日間に渡り開催された。

 

Photo by Tomoaki Shimizu

 

 初日にはカクテルパーティが催され、これまでに見られなかったモデルによるプレゼンテーションを披露。「ハトラ(HATRA)」、「リブノブヒコ(RIV NOBUHIKO)」、「サトルササキ(SATORU SASAKI)」、「タン(TAN)」の4ブランドに加え「TOKYO FASHION AWARD 2024」を受賞した「アンナ チョイ(ANNA CHOI)」、「ミスターイット(mister it.)」、「フォトコピュー(PHOTOCOPIEU)」、「タナカダイスケ(tanakadaisuke)」の4ブランド、の計8組が参加し、それぞれのキールックをモデルが着用して会場内をウォーキングした。

 

 モデルプレゼンテーションは、人間が着用した時の服のプロポーションやボリュームの出方が一目瞭然となり、バイヤーにとっては買い付け時に大きな助けとなる。パリコレクション会期中に大掛かりな合同ショーを行っている国々も見られるが、その種のイベントを行わないまでも、モデルプレゼンテーションの重要性を大いに感じた。

 

 参加デザイナーは、それぞれキャリアと実力があり、彼らが生み出すアイテム一点一点からは独自のエネルギーを感じ取ることが出来る。日本のクリエーションでも粋を集める「showroom.tokyo in Paris」が、欧米のファッション業界全体に広く周知されることを期待するのだが、自ずと風の噂となり、評価・評判は確実に付随して来るに違いない。そんなことを思わせたのだった。

 

取材・文:清水友顕(Text by Tomoaki Shimizu)

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