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2015.10.28
ライブ動画アプリ「ペリスコープ」を使ってみよう!
日本では随分とインスタグラムを使う人も増え、ファッションだけでなく色々な業種のビジネスでもソーシャルマーケティングとして活用されているのを見かけるようになってきました。米国のファッション業界で今年目立って活用されているSNSといえば、インスタグラムは勿論のこと、Snapchat(スナップチャット)をよく見かけます。また、テストドライブという意味ではPeriscope(ペリスコープ)の活用が個人的に気になっています。
“なう”な感じが魅力のサービス
Twitter(ツイッター)社が2015年初旬に買収をした動画アプリの「ペリスコープ」。どのような事が出来るのかというと、まずはペリスコープのアプリをダウンロードして起動。スマートフォンのカメラ機能を使って撮影をした映像をライブで配信することが出来るサービス。勿論ペリスコープした映像は、ツイッターやフェイスブックといったSNSにシェアすることも可能です。
少しずつではありますが、ファッション業界でも活用されているこのペリスコープ。今年6月に開催されたロンドンメンズでも「COACH(コーチ)」が人気ブロガーのBryan Boy(ブライアン・ボーイ)を起用し、バックステージの模様をライブ中継。9月に開催されたニューヨークコレクションでもペリスコープを使ったライブストリーム中継は多々見受けられました。
ライブストリームを使ったブランドには、ニューヨークコレクション初日にランウェイショーを行った「BCBG Max Azria(ビーシービージー マックス アズリア)」や、スペインのファストファッションブランド「Desigual(デジグアル)」があります。この他にも「Tommy Hilfiger(トミー ヒルフィガー)」、「Jeremy Scott(ジェレミー スコット)」、「Caroina Herrera(カロリーナ ヘレラ)」などがペリスコープを活用しました。
マンハッタンのマディソンアヴェニューにあるフラッグシップストアで壮大なプロジェクションマッピングのショーを行うなど、テクノロジーとの融合に積極的な「Ralph Lauren(ラルフ ローレン)」もペリスコープを活用、2016年春夏コレクションのランウェイショーの模様をライブ中継しました。ラルフ ローレンはツイッターのフォロワー140万人以上をフルに活かし、これまでとは違った形でファンとのエンゲージを図ったというわけです。ペリスコープで中継された映像は現時点では24時間のみ「再生」することが可能で、その後は削除されてしまうのでツイッター同様にその“なう”な感じが魅力のサービスと言えます。
ハートマークやコメントでエンゲージ
ソーシャルネットワークですから、視聴するフォロワーとどのようにエンゲージするのかが気になりますよね。ペリスコープでは発信されている映像を視聴した際、発信内容に共感した場合にスマホ画面をタップし、Likeするような感覚でハートマークを送ったり、また簡単なコメントを送ることが出来ます。そうして画面上に映し出されたハートマークのLikeや発信されたコメントを見て、発信者はライブで応えフォロワーとエンゲージしていくわけです。
ペリスコープを使ってみよう!
ライブ中継ですから、どのようなコメントが投げかけられるか不安やリスクも心配されますが、使い方としてはこうしたファッションショーやイベントのライブ中継ができます。またツイッター上でよく行われているブランドに対するQ&Aやスタイリングアドバイスなどのセッションを、ペリスコープを使いライブで行うのも面白いでしょう。イベントの予告や新商品が発売される際に、ストアスタッフによる新商品のスタイリングアドバイスをペリスコープするなんてことも喜ばれるかもしれません。
今年3月にスタートしたばかりのこのソーシャルネットワーク。スマホ用アプリはiPhone用のiOS版がリリースされ、その後Android用もリリース。ペリスコープの発表によれば、2015年3月26日にサービスが開始されました。8月2日の時点で登録ユーザーが1,000万人を超えたと言います。ファッションショーでは、ペリスコープでランウェイショーをライブ中継しつつも、同時にブランドのオフィシャルサイトでライブストリームする形が見られました。日頃からいくつものSNSを活用しソーシャルマーケティングを行うように、こうしたライブ中継もひとつの場に絞ることはないのです。ファッションと言えば、常に未来のトレンドを発信していくもの。そう考えると、やはりファッション業界が最新のテクノロジーのトレンドをビジネスに取り入れていくのは必然なのだと感じます。
R I N A 90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。
以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。
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