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2012.12.07

米国のホリデーショッピング事情

 12月に入りホリデーセールの割引が更に加速するアメリカ。
 10月のハロウィン前後からアメリカでは小刻みに様々なセールが開催されます。
9月の終わりから11月上旬にかけて開催される 「フレンズ&ファミリーセール(Friends & Family Sale)」。日頃からリテールをご愛顧して下さっている方々を対象としたセールでは20%の割引を行う事が多く、気になっていた秋物の商品が出そろったこの時期、このフレンズ&ファミリーセールを活用するのが賢いお買い物術。
 私も9月の終わりに開催されたブルーミングデールズ(Bloomingdale’s)の20%割引を利用してその時どうしても欲しかった物を購入しました。

 

 このフレンズ&ファミリーセールが一段落すると、日本の方にも耳慣れてきた感謝祭(11月22日:Thanksgiving Day)の翌金曜日に開催される大セール「ブラックフライデー(Black Friday)」がやってきます。1年で最もお得な割引が繰り広げられると言われ、この日より本格的にホリデーショッピング、ホリデーセールが大々的に始まります。
 ブラックフライデーはストアでのセールが中心とされ、日本でいうところの初売りの様な物で各リテールでは目玉商品が準備され徹夜で並ぶ人も出ます。それと同時にEコマースサイトを持っているブランドやリテールもこの日に一部の商品を30%~40%の割引を行ったりするのです。

 

 ブラックフライデーを万が一逃したとしても感謝祭の翌週の月曜日には「サイバーマンデー(Cyber Monday)」が開催されます。1年で最も“オンライン”上でお得なお買い物が出来る日で、電化製品などを中心に様々なEコマースサイトでオンラインの大型商戦が開催される日のことを言います。

 

 今年は一部リテールで感謝祭の夜から先行してブラックフライデーのセールを開催するリテールや、またブランドのEコマースサイトでも、Facebookファンやメルマガに登録をしている人を対象に一足早く優先したセール商品へのアクセスを行うところが見受けられました。
  サイバーマンデーも同じく、amazon.comなどで前日からセールを開始するオンラインショップも登場。そのワクワクする割引率に私同様多くの人がこの日お買い物をしたでしょう。

 米WWD紙にComScore社が調べたサイバーマンデーの統計が記事になっていたのですが、それによれば今年は14.6億ドルと記録的な数字を打ち出したということです。またサイバーマンデーの売上げが10億ドル以上の数字をマークしたのはこれで2回目なのだそうです。

 

 このふたつのビッグセールが終了してからも各リテール、ブランドは様々な形で私たちのホリデーショッピングの手助けとなる割引を各自ECサイト上で開催。またECだけに終わらないようそれらのお客様をオフラインへと導くストアオンリーで有効な割引きもあり、O2O(オンライン・トゥー・オフライン)にも積極的です。
 私もお気に入りのJ.Crewで、様々なオンラインやストアで開催される割引のプロモーションを活用し、自分のワードローブやクリスマスギフトのお買い物させて頂きました。

 2012年のアメリカの様々なセールを振り返ると、日本ではセールを遅らせるストアもこの夏にはあったようですが、米国では全体的に一層セールの開始時期が若干早くなっているようなところもあり、またその合間には様々な形で私たち消費者を引きつけるプロモーションがより増えたように感じられた1年でした。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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