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2016.02.24

Etsyも参加 米国百貨店メイシーズのミレニアル世代向けフロア「One Below」が話題

 NYマンハッタンに位置する百貨店メイシーズ(Macy’s)ヘラルドスクエア店の地下フロアといえば、以前は食器やキッチン器具を中心とした売り場がありました。そのフロアも2015年9月にミレニアル世代をターゲットにした若々しいフロアへとリニューアル。

ミレニアル世代にフォーカスしたブランド展開

 ミレニアル世代と言っても意外と幅広いわけですが、「One Below(ワン ビロー)」と名付けられたメイシーズの地下フロアは、どちらかというと18歳から20代にフォーカス。「BCBG Generation(ビーシービージー ジェネレーション)」「Jessica Simpson(ジェシカ シンプソン)」「Calvin Klein(カルバン クライン)」「American Rag(アメリカン ラグ)」など若々しいブランドが多く、またカジュアルなバッグや靴が売り場には並びます。地下フロアへ続くエスカレーターを降りると、正面には、コスメブランドの「MAC Cosmetics(マック)」と「Benefit Cosmetics(ベネフィット)」に迎えられ1階の賑わった雰囲気と違い、ゆっくりとサービスが受けられる印象を受けます。

SNSシェアに特化したラウンジエリアも用意

 またフロアの中央にあたる場所には、ブランドの売り場が1つ取れるほどのラウンジスペースがあります。ゆったりと座れるカウチエリアには大きなデジタルスクリーンを設置しています。柱には「SHARE THE LOVE.」と書かれ、メイシーズで発見したお気に入りの商品を写真に撮ってインスタグラムやツイッターにシェアしようというプロモーション。写真はハッシュタグ「#MACYSLOVE」を添えてもらうことで、デジタルスクリーンに随時アップされていきます。

「Etsy」のショップがメイシーズに上陸

 ハンドメイドのアイテムやクラフトを販売するオンラインマーケットプレイスの「Etsy(エッツィー)」が1月下旬よりメイシーズとパートナーシップを組み、マンハッタンにある「One Below」のフロアにポップインショップをオープンしました。ジュエリーやステーショナリー、ハウスウェアといったカテゴリーから57アイテムを展開しています。

テーマは「ニューヨーク」

 売り場で見られるのはどれも「Etsy」で販売するセラーによるものです。「Penelope’s Press」のデビー・リー、「Yellow Heart Art」のジェニファー・ベンザ、「Hook & Matter」のエイミー&サラ・シュワルなど「Etsy」の人気セラーが参加。ニューヨークをテーマに、一部はメイシーズ限定の商品もあるとのこと。

 

 ポップアップショップで「Etsy」商品を購入したお客様には、トートバッグのプレゼントも用意されていました。ジュエリーやアクセサリー類は、テーブルにもディスプレイされていますが、ウッドの引き出しにも一つ一つ丁寧に並べられ、同じくウッドで作られた作品者のプレートが「Etsy」の優しいクラフトっぽさを表していてなかなか良い印象です。

 

 「Etsy」はこれまでにも百貨店でいうとノードストロムとコラボレートし、Nordstrom.comやストアでも様々なエッツィーブランドを紹介してきました。小さなブティックなどでの取り扱いやイベントでの出店ではなく、こうした大きなホールセールの取引先とのビジネスチャンスを促しているところも、ユーザーが「Etsy」に魅力を感じて利用する部分なのかもしれません。

 

 メイシーズの売り場では、今後定期的に新たなデザイナーやブランドを紹介していくそうで、またお客様の反応によってはポップアップではなく、継続して「Etsy」の売り場を設置する可能性も視野に入れているそうです。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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