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2022.09.15
【インタビュー】マックス アンド コーのゲストデザイナー、エフィジオ・ロッコ・マラス「ファッションは楽しくなければいけない」
「マックス アンド コー(MAX&Co.)」は、エフィジオ・ロッコ・マラスをゲストデザイナーに迎えた「アンド コラボレーション(&Co.llaboration)」シリーズの最新カプセルコレクション「Pony Ride」を2022年9月19日から公式オンラインと直営店にて販売する。
「アンド コラボレーション」は2022春夏コレクションからスタートしたカプセルコレクションシリーズで、ブランドの理念である「一体感」を表現し著名人から若手クリエイターまで、ブランドと親しい友人たちとのコラボによって、ブランドのDNAに彼ら自身の解釈を加えたシーズン限定のカプセルコレクションだ。今回は「I’M イゾラマラス(I’M Isola Marras)」のクリエイティブ・ディレクターで、プリントとカラーをこよなく愛し、エネルギッシュでアーティスティックなデザインに定評があるエフィジオを迎えた。そんなエフィジオに今回のコレクションについて話を聞いた。
(写真左から)オリヴィア・パレルモ、エフィジオ・ロッコ・マラス ©Iker Aldama
―今回のコレクションはどのようにして生まれたのでしょうか?
エフィジオ:私にとってアイドル的存在でもある写真家、ペリー・オグデンの「Pony Kids」という写真集がスタートで、コレクション名の「Pony Ride」は写真集の名前からの連想です。これはアイルランドのトラベラー・コミュニティーのメンバーと彼らの馬の写真集なのですが、1995年の作品でありながら今の時代でもとてもモダンです。そして、ジプシー的な雰囲気や彼らが着ている服の生地からもインスパイアされました。
©Marco Erba-studio SGP
―アイルランドという部分にもフォーカスしているわけですね。
エフィジオ:はい、どちらかというと写真集からの影響は文化的背景や素材です。乗馬の世界観や、英国、アイルランドの生地等からアイデアを得ながら、「マックス アンド コー」のアーカイブを始めとした様々なリサーチを重ねました。そして自分らしい色や遊び心を入れ込んでデザインしていきました。
©Marco Erba-studio SGP
―特徴的なルックやお気に入りのルックは?
エフィジオ:例えば、ジレとひとつになったジャケットやワンピース、テーラードジャケットにブラトップやマイクロミニスカートを合わせるなど、マスキュリンとフェミニンがミックスされたルック。ミニスカートにはちょっと日本のアニメ風(笑)な遊びも入っています。または乗馬風パンツやレギンスなどスポーティな要素も入れ込んでいます。または、フューシャやライラック、アシッドグリーンなどカラフルな色をタータンチェックの中に入れたり、ボンバーやトラディショナルなアイリッシュセーターに使って、パンチをきかせたアイテムも特徴的です。個人的には、職人技が効いた大きなリボンのついたフーシャの60年代風のミニドレスや真っ赤なバラのプリントのスリップドレスなどのガーリーなアイテムも気に入っています。
―あなた独自のスタイルをご自分の言葉で表現すると?
エフィジオ:ファッションは楽しくなければいけない、という考えが根底にあります。社会的、政治的な考えを反映したり、シリアスにとらえるのではなく、夢を見させてくれて、非現実的な世界に連れて行ってくれるようなものであってほしい。私が洋服をデザインする時はしばしば日本の文化(神道からアニメまで!)、そして消費者たちのライフスタイルにもインスパイアされます。私は日本のアニメの大ファンなので、現実の女の子たちにアニメの非現実的な世界とをミックスした、遊びのあるスタイルを大事にしています。
取材・文:田中美貴
田中 美貴
大学卒業後、雑誌編集者として女性誌、男性ファッション誌等にたずさった後、イタリアへ。現在ミラノ在住。ファッションを中心に、カルチャー、旅、食、デザイン&インテリアなどの記事を有名紙誌、WEB媒体に寄稿。アパレルWEBでは、コレクション取材歴約15年の経験を活かし、メンズ、ウイメンズのミラノコレクションのハイライト記事やインタビュー等を担当。 TV、広告などの撮影コーディネーションや、イタリアにおける日本企業のイベントのオーガナイズやPR、企業カタログ作成やプレスリリースの翻訳なども行う。 副業はベリーダンサー、ベリーダンス講師。