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2018.03.14

食品ギフト市場、ギフトのカジュアル化によりプラス成長へ

 矢野経済研究所は13日、国内食品ギフト市場の調査結果を発表した。本調査における食品ギフトとは、菓子類や加工食品、生鮮食品、調味料・食用油、飲料、酒類等の食品を対象として、個人、法人における贈り物や進物などから市場規模を算出したとしている。

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■食品ギフト市場の概況と予測

 17年の国内食品ギフト市場規模は、小売金額ベースで前年比102.8%の4兆1,000億円と推計。この傾向は続き、18年の同市場規模を前年比101.2%の4兆1,500億円と予測している。

 食品ギフトは行事や儀式などにおいて、様々な販売チャネルから購入されている。オンラインショップなどでは、定番から趣向を凝らしたパーソナルギフトや中元・歳暮ギフトを揃えているという。

 中元・歳暮や儀礼的なギフトは減少傾向にあるが、ギフトのカジュアル化が進み、贈る相手を想ったギフト、ちょっとしたギフトなど、気軽に贈る食品ギフトが増加傾向にあるとしている。

■震災以降、身近な人に贈るギフトが増加

 東日本大震災以降、絆が見直されたことから人とのつながりをより重視する傾向が続いているため、身近な人に贈るギフトが増加。相手を想ったギフト、こだわったギフトの増加に伴い、一度自分でも試してから贈りたいという傾向がみられ、自家需要用途でのギフト需要も高まっているという。

■食品アイテム別の特徴

 菓子類は季節により変わる商品やパッケージにより新鮮さが感じられることから、様々な機会に最適なギフトとして多く選ばれているという。

 生鮮食品はインターネットの普及により、日本全国のおいしいものを取り寄せる「お取り寄せグルメ」の需要が年々高まっている。食用油や調味料では、健康・美容に良いとされるオリーブオイルのギフトセットが拡大。各社、オリーブオイルセットを中心とした商品展開に注力している。調味料においても健康志向の高まりに伴い、減塩や無添加素材のものなどの人気が高まっているという。

 飲料では健康志向の高まりによる野菜摂取へのニーズ拡大から、果実飲料と野菜飲料のセット商品など好調なアイテムも見受けられるものの微減傾向にあるという。酒類も中元・歳暮のような儀礼的なギフト需要が漸減傾向にあることから、微減傾向を辿っているとしている。

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