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2017.12.25
マガシーク 繊維商社と組みPBを展開、PB強化し3年後に売上の1割に
マガシークは12月15日、プライベートブランド(PB)の展開を始めた。繊維商社のモリリンと組んで独自のファッションブランドを立ち上げ、自社通販サイト「マガシーク」とNTTドコモとの共同運営サイト「dファッション」を通じた販売をスタート。今後はアパレルブランドとの提携によるPB展開も計画しており、3年後をメドに売り上げの1割をPBで確保したい考えだ。マガシークが大々的にPBに取り組むのは今回が初めて。
新ブランド「ネセサリーアンドサフィシェント」は"イージーケア"と"清潔感のあるおしゃれ"を重視して開発。吸水速乾・抗菌消臭・防シワ効果、UVカットに優れた新素材「ドリームヤーン」を採用することで、忙しい大人の女性の服選びやメンテナンス、着心地などのストレスを機能でカバーし、時短かつ快適に毎日のおしゃれを楽しめるコレクションを展開する。
ニットやシャツ、ブラウス、ボトム、アウターなどの商品開発を進める計画だが、まずはレディースとメンズのプルオーバーを中心にニット製品12型でスタートした。
マガシークでは、長年にわたって蓄積してきた顧客の購買動向、売れ筋の傾向といったビッグデータを商品企画に反映。30~40代の主要顧客層に向けてベーシックでカジュアルなスタイルを提案する。
同社では、「ネセサリーアンドサフィシェント」のブランドサイトも開設。カジュアルでありながらも形がきれいな商品が多いこともあり、初めて動画を使った商品紹介にも取り組んでいる。
また、販売価格にもこだわり、セールでの販売を想定しないギリギリの原価率で提供する。ブランドサイトでは全アイテムの原価を開示することで価格への信頼感を高める狙い。
商品の平均価格はカットソーが2990円~4990円、ニットが3990円~5990円、シャツが3990円~6990円、ライトアウターが4990円~6990円、アウター・コートが6990円~1万2990円となる。
マガシークは、2018年春にはアパレルブランドと組み、よりフェミニンなテイストのPBを展開する計画で、PBを新たな収益源に強化・育成するとともに、MD面で競合モールとの差別化を図る。
ファッションECモール運営企業では、スタートトゥデイも17年中をメドに初のPBを始める計画のほか、集英社は人気女性誌に紐付いたオリジナルブランドを強化中で、丸井はPBの婦人靴など試着ニーズの高い商材でオムニチャネル戦略を加速するなどしており、モール運営各社が実質値引きとなるサービス競争からPBによる差別化路線に軸足が移っていくか注目される。