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2018.10.18

アバハウス EC刷新しブログと統合、リアルとの連携を強化し店頭データでレコメンド

 

 アバハウスインターナショナルは10月10日、グループのファッションブランドを扱う通販サイトをブログサイトと統合してリニューアルし、サイト名も「アットシェルタ」から「アバハウスインターナショナルオンラインストア」に変更した。
 
 今回のサイト刷新は、EC集客やユーザビリティーの向上を図るとともに、店頭スタッフがECのコンテンツに参加しやすい仕組みを整えるほか、店頭データを活用したレコメンドを始めるなど、リアルとECの連携を深める狙いもある。
 
 集客面では、通販サイトとブログを統合することでセッション数の分散を防ぐほか、URLを変更しアバハウス直営通販サイトとしての認知を高める。また、タグ付け機能によるオーガニック検索を強化する。
 
 従来からブログには自社ECへのリンクを貼っていたが、ブログ経由でECに来訪しないユーザーが約15%いたため、その分のセッション数は確実に伸びると見ており、コンテンツの充実や利便性を高めて現状のコンバージョン率を維持できれば、EC売り上げは15%伸びる計算だ。また、ハッシュタグによる集客改善策では、ブランドキーワード以外での流入増を図るため、グーグルで検索数の多いワードをSEO対策で上位に表示させる。
 
 ユーザビリティーに関してはサイト表示速度を改善し、モバイル3Gでの表示であれば21秒以上から6秒程度となり、離脱率の低減につなげる。また、ソーシャルログインを強化。LINEとヤフーのIDでログインできるほか、フェイスブックとアマゾンのアカウントにも対応していく。
 
 カート機能では予約商品と取り寄せ商品、通常商品の同時決済に対応し、それらの組み合わせでも1万円以上で送料無料の対象としたほか、クーポンとポイントの併用もできるようにした。
 
 また、サイト上部にトレンドタグを配置。例えば「#秋コーデ」で検索すると、同じキーワードで関連する商品の一覧や、モデルの写真、スタッフコーディネートの写真を確認できる。
 
 さらに、衣料品とは項目が異なるシューズに特化した検索も追加。ヒールの高さや形などでも絞り込めるようにした。
 
 オムニ戦略の面では、店舗スタッフの個人フォロー機能などを設置したほか、スタッフコーデからの集客や購買データといったEC貢献度を可視化することで、店頭評価とのハイブリッド化を進め、発信力があるスタッフの育成につなげるのと同時に、スタッフがより身近な存在となるようにしていく。また、コーデアプリ「ウェア」に投稿したデータをAPI連携で自社ECでも同時投稿できるようにし、手間を省く。
 
 今回のサイト刷新では、店頭の買い上げデータを活用した新たなレコメンドにも挑戦。通販サイトで気になった商品の詳細ページを閲覧すると、店頭で当該商品と同時に購入されたアイテムの上位2つか、3点セットで購入される場合が多ければ当該セットを表示する(画像)。
 
 同社では、「服を買う場合、何を買うか決めている人と決めていない人に分けられ、決めていない人は店頭での接客を求める傾向があるが、この接客の部分を直営ECでもカバーしたい」(木村保行取締役)としており、実店舗の買い回り情報とスタッフレビューの二段構えで店頭のリアルな提案に近づける。来春夏シーズンにはチャットサービスの実装もテストしたい考えで、何を買うのか決めていない顧客に対するフォローも厚くしていく。
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