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2020.08.06
イーベイ・ジャパン 高額商品が好調、20年の4~6月、コロナ給付金が影響
越境ECプラットフォームの「ebay」を運営するイーベイ・ジャパンは、2020年第2四半期(4~6月)における日本からの越境ECトレンドを発表した。米国で新型コロナウイルス対策の給付金が支給されたことで、高額商品などの伸び率が上昇した。
カテゴリー別での売上高の前年同期比の成長率(画像)を見るとトップが「アパレル&ファッション雑貨」で30%増、次いで「カメラ関連」が26%増、「宝飾・装飾・時計」が21%増となった。米国ではコロナ対策の給付金として約13万円が国民に支給されたこともあり、外出自粛期間でのストレスを解消するため、高額商品を中心にショッピングへの意欲が向上したと見ている。
一方で日本郵便の国際便の受付停止により、同ランキング上位の常連だった玩具やゲームなどの低価格商品の伸び率は落ち着いた。
カテゴリー別の取り引きランキングでは、1位が「レディースアパレル&ファッション雑貨」、次いで「腕時計、パーツ&アクセサリー」、「フィルムカメラ、写真」という順になった。コロナの影響で米国のネットでは「DIY」や「How to」といった検索ワードが急上昇。それを反映して、ebayでもバイク・自動車パーツの販売が急増し、これまでランク外だったオートパーツがトップ10入りを果たしている。日本車のカーパーツ・アクセサリー類についてはトヨタの「レクサス」、ホンダの「シビック」「アコード」、日産の「スカイライン」「シルビア」マツダの「RX―7」などが人気となった。
商品別の売れ筋ランキングでは360度カメラの「RICOH THETA Z1」がトップ。動画配信などのエンターテインメントをはじめ、対面営業が難しくなり遠隔で空間全体を見せるなどのビジネス用途も注目され、アメリカ側での供給が需要に追い付かず日本からの販売数を伸ばした。2位は任天堂スイッチのゲームソフト「あつまれどうぶつの森」。巣篭り関連でゲーム機本体の需要も伸びており、3位には「プレイステーション Vita PCH―2000」がランクイン。4位は電子楽器の「ローランドコンパクトサンプラー」。元々、演奏や作曲用途で人気があったが、動画配信などのエンターテインメント需要を背景に販売数が拡大。米国だけでなく、英国や豪州などからの購入も多かった。
5位は腕時計「Casio G―SHOCK GBD―H1000」で、G―SHOCK初のスマートウォッチで話題になったことや、日本と海外の価格差により、日本から定価で仕入れても利益を出せるということから販売が伸びた。
そのほか、当期の特徴として入国制限で来日できない海外の販売業者がebayを使って仕入れを行うBtoB取り引きが増加していることなどがあった。