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2020.07.16
ズーティーの「イーザッカマニア」 実店舗でのサービス拡充へ、スタイリングラボを東西2拠点に、ECではゾゾに出店
ファッション通販サイト「イーザッカマニアストアーズ」を運営するズーティーは、実店舗を再編してサービス提供の幅を広げるほか、ECチャネルではこのほど「ゾゾタウン」に出店し、新規顧客開拓を進める。
同社の実店舗については6月5日、新型コロナウィルスによる非常事態宣言解除後の営業再開に合わせ、神戸栄町店と神戸岡本店を合併した。神戸栄町店はクローズし、神戸岡本店をリニューアル。都内で展開する「ズーティー・スタイリングラボ」と同様に、リアルショップ併設のスペシャリティストアとして段階的にサービスの幅を広げ、スタイリングラボの東西2拠点体制を整える。
スタイリングラボは、「イーザッカ」のスタイリストが常駐するスペシャリティストア兼情報発信基地で、定期的にテーマを変えて「イーザッカ」の商品の中からスタイリストがセレクトした商品を展開するほか、スタイリストがユーザーのカウンセリングを行ってファッションのコツやセオリーを盛り込んだコーディネート提案をする予約制の有料サービスを実施したり、ファミリーセールやワークショップなども開催している。
こうした機能を神戸岡本店にも移植する方針のほか、「イーザッカ」の本店サイトだけで販売している「セレクト服袋」の進化版を東京と神戸のスタイリングラボで実施していきたい意向だ。
「セレクト服袋」は、同社の店舗スタッフや通販サイトのスタイリスト、バイヤーなどが購入者にメールを通じて要望を聞いた上で、一人ひとりに合ったコーデを選んで届けるもので、元々人気の商品だが、コロナ禍で外出を控える消費者が当該商品を知り、初めて利用するユーザーも増えたという。
この「セレクト服袋」について、今後は事前のカウンセリングをメールだけで行うのではなく、「Zoom」などのウェブ会議システムを使い、「遠隔地のお客様に対しても、よりリアルな接客を行えるようにしたい」(浅野かおり取締役)考えで、その役割をスタイリングラボ2拠点が担うことになるという。
また、インスタグラムの公式アカウントを通じたライブ配信も本社からだけでなく、両スタイリングラボからの発信を強めていく。
同社では、自由度の高いリアル店舗運営を目指し、昨年1月には商業施設に入る大阪と横浜の2店舗を閉鎖したが、「イーザッカ」の認知拡大や顧客接点強化の観点から期間限定の出張店舗を長野や静岡、北海道などで展開しており、今春はコロナの影響を受けたものの、10月には札幌に出張店舗を開く予定だ。
一方、オンライン上の売り場は「楽天市場」や「PayPayモール」などの総合ECモールおよび「ショップリスト」や「マルイウェブチャネル」といったファッションECモールに出店して新規客や固定ファンを得ているが、6月17日には「ゾゾタウン」にも出店した。
ズーティーによると、サイトの使い勝手や品ぞろえ、ポイント利用などの理由から特定のECモールでしか服を買わない人もいるため、「自分たちから消費者の集まる場所に出店することも大事」(浅野取締役)と判断。「ゾゾタウン」でも、オリジナルブランドからセレクト商材まで多彩なアイテムを展開する。
今後は、ZOZOグループ運営のファッションコーディネートアプリ「ウェア」のイーザッカアカウントで、さまざまなテイスト、ジャンルの着こなしやイーザッカスタッフによるリアルなコーデを発信していく。