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2020.04.16

日本トイザらス ECでの動画活用拡大、お勧め商品をプロモで訴求

 

 玩具やベビー用品などを販売する日本トイザらスではウェブ動画の活用範囲を広げており、ECでの購入後押しや実店舗も含めた商品PRなど、消費者への訴求効果につなげている。

 自社通販サイトに導入した機能として、トップページでお勧め商品を掲載している「今日のイチオシ」のコーナーにおいて、3月から当該商品のプロモーション動画が常に流れている状態にした。これまでプロモーション動画は、各商品の詳細ページに行ってそこで「ユーチューブ」を経由して閲覧するという形式だった。しかし、ユーチューブを経由すると、関連動画などに興味が移ってしまう閲覧者も多く、離脱要因の一つにもなっていた。

 現在では通販サイト内で動画を流しているため、顧客を流出することなくプロモーションに専念できる状態となっている。

 動画については、メーカーから提供されたプロモーション動画で、子供が当該商品を使って実際に遊んでいる内容や、写真だけでは分からないような商品の遊び方を丁寧に説明したものなど様々ある。

 PC版では毎日3商品を同コーナーに掲載しているが、動画の掲載基準としては、購買意欲を高められるということが一つにあり、具体的にはセール対象となっているタイミングの商品や、旬の商品であることなど。加えて、テレビで取り上げられて急遽、話題となった商品などのケースもあり、掲載内容は毎日変更している。

 立ち上がりの状況として、動画経由でのコンバージョン率は商品によってまちまちだという。例えば直近では子供用の二輪スケボーである「リップスティック」を掲載。新型コロナウイルスによる学校休校で自宅近辺で遊べる玩具に人気が集まっている影響もあってか、同動画経由での販売が好調だったという。「まだまだ、変えていけば色々できると思う。今後、やり続けていけばどんな成果が出てくるか分かる」(同社)とし、今は効果測定をしながら成功法則を分析している。

 また、動画はECでの販売に直接かかわるものだけではなく、実店舗利用者にも向けた全社的なプロモーション企画でも活用。その一つに同社で公募した男女1人ずつのキッズインフルエンサーを起用して、ユーチューブ動画で1年間、新商品を遊んで紹介するという取り組みがある。商品をインフルエンサーに送って、撮影された動画をもらい、若干編集した上で公開。動画の反応は上々のようだ。

 玩具の場合、動きを付けて説明するべき商品が多いこともあり、動画との相性は高いと見ている。取引先のメーカーについても、その見方は強く、近年はプロモーション動画を用意しているケースが増えているようだ。

 

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