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2019.07.18
【ベルーナの安野清社長に聞く③】 「化粧品売上高100億円へ」、アパレル店舗は大型店出店
前回に続き、ベルーナの安野清社長に専門通販事業やアパレル店舗の戦略などを聞いた。
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――専門通販事業では、化粧品のオージオが好調に推移した。
「卵殻膜美容液『ビューティーオープナー』が引き続き売れている。『ビタナリッシュクリーム』も販売を開始してかなりたつので、刷新して成長軌道に乗せたいと思っている。他にも複数のヒット商品を作り上げていきたい」
――オージオではネット販売も好調だ。
「ネットを中心に売っており、約半分がネットからの受注。媒体費もネットにつぎ込んでいる。今期の売上高は94億円を目標としているが、なんとか100億円に乗せたいと思っている」
――越境ECを展開する海外販売について。
「台湾ではオールインワンの『なちゅライフ』を扱っており、好調だ。他のアジア各国でも越境ECを展開する予定だが、まずは香港・中国でテストしていく。アリババの『Tモール』への出店も検討している」
「今期の海外売上高は10億円以上となる見込みだ。第4次経営計画の最終年度となる2022年3月期には20億円には達するのではないか。人口の多い中国で売り上げを伸ばしたい」
――健康食品のリフレは売り上げの横ばい傾向が続いている。
「送料を上げたことで解約が増えたのが前期減収の要因。また、単価も下がってきているので、商品価格を上げて高単価商品を売っていきたいと思っている。機能性表示食品『ダイエットのみかた』や『ぐっすりずむ』のように、行けそうな商品も出てきているので、今期は伸びるのではないか。オージオと違い、ネット比率があまり高くないので、これから力を入れていきたい」
――アパレル店舗の近況は。
「店舗レベルでは10%強の営業利益を出しているが、本部経費がかかるし、出店・退店費用も必要だ。本部経費は全体のボリュームが増えれば比率は下がるが、出店増に踏み込むと経費がかさむ。店舗レベルでの収益性は維持しているので、形としてはまあまあ。22年3月期には営業利益率6%前後を目指す」
「あまりガツガツ出店しても意味がないと思っており、ブレーキをかけている。人の確保やマネジメントの問題もあり、年間20~30店舗の出店に抑えたい」
――今年3月には、30~40代女性向けファッション通販「ラナン」の実店舗を東京・銀座に出店した。
「儲ける云々というよりも、店舗には顧客と接点を持ち、情報を吸い上げるという機能もある。十分元は取れるのではないか。また、大型店舗にもチャレンジしたいと思っており、埼玉県川越市の繁華街に今秋出店する予定だ」
――カタログ・ネット販売とのシナジー効果に関して。
「店舗が200店舗を超え、ネットも力がもっとついてきたら、テレビCMを流して集客しても採算が合うのではないか。現状でも店舗にカタログを置いており、多少のシナジー効果は出ているが、分母をもっと大きくしないと効率は上がらない。もっとボリュームが増えればテレビCMもできると思う」
――第4次経営計画では、総合通販事業の最終年度の売上高に関して、19年3月期比で増収となる811億円を見込んでいる。印刷用紙の値上げなど逆風もあるが、どう盛り返すのか。
「メンズやインナー、シューズに拡大の余地がある。また『リュリュモール』も貢献するはずだ。売り上げ的には頑張ればいける数字ではないか。まずは用紙の値上げをどう吸収するかという経営課題はあるが、外部環境の変化に内部の体制をどのように合わせるかに注力したい」
「他事業では、ファイナンス事業はまだまだ伸びる余地があるし、プロパティ事業ではホテルも計画中の案件がいくつかある。自然体で伸ばせる事業を伸ばしていくことで、連結の目標である売上高2200億円は達成できると思っている」(おわり)