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2019.04.11

KDDI QRコード決済に参入

 KDDIは4月9日、バーコードやQRコードを使ったスマートフォン決済サービスの提供を開始した。auユーザー向けのスマートフォンアプリ「auウォレットアプリ」を使ったもので、まずはauユーザーを対象に展開する。バーコードやQRコードを使った決済は、楽天やLINE、メルカリといった大手IT企業のほか、通信キャリア関連では、すでにNTTドコモとソフトバンクグループのPayPayがサービスを提供しており、KDDIの参入でユーザー獲得に向けた競争がますます激しくなりそうだ(写真はauペイの発表会に登場した桐谷健太さん㊧と菅田将暉さん)。

 サービスの名称は「auペイ」。9日にau WALLETアプリをアップデートし、スマホ決済に対応した。コンビニエンスストアや外食チェーン、ドラッグストア、家電量販店などで利用できる。中小規模の店舗向けには、無料で店舗向けアプリ「auペイ for BIZ」を提供する。

 同社ではポイントサービスとして「auウォレット」を提供しており、店舗での決済手段としてプリペイドカードやクレジットカードを発行している。auウォレットは通信事業のほか、仮想モール「ワウマ」を始めとした「au経済圏」で貯めることができる。ポイントの利用先としてはスマートフォンなどの機種代金や利用料金に充当するユーザーが多く、同社によれば1000億円超の残高があるという。

 スマホ決済の導入により、貯まったポイントの店舗での利用を促進する。4月15日~30日まで、貯まったポイントからauウォレットの残高にチャージすると、チャージ額が10%アップする。また、毎月3の付く日に展開している「三太郎の日」において、有料の優待サービス「auスマートパスプレミアム」会員は、auペイ利用時に20%還元されるなどといったキャンペーンを展開する。

 同社の東海林崇取締役執行役員専務コンシューマ事業本部長は「auウォレットは通常1ポイント1円だが、レートを変更する施策も行う。ポイントからのチャージによるチャージ額アップだけではなく、逆に『ワウマ』で買い物をする際には、通常の円ベースより低いポイントでできるようにしていきたい」などと話した。

 当面はauユーザーのみが利用できるサービスとなるが、今夏にはauユーザーなどに付与される「au ID」のオープン化を予定しており、auペイも他社のスマホを利用するユーザーでも使えるようになる見込み。

 

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