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2023.05.23

「ディオール」が2024クルーズ コレクションをメキシコシティにて発表 メキシコの女性画家フリーダ・カーロをテーマに

@COLEGIO DE SAN ILDEFONSO

 

 「ディオール(DIOR)」は2023年5月20日(現地時間)、メキシコシティにて2024クルーズ コレクションを発表した。メキシコはマリア・グラツィア・キウリにとって感情を掻き立てる「魂の場所」。今回はショーのテーマとして、メキシコ現代絵画を代表する女性画家、フリーダ・カーロを取り上げ、会場には、フリーダが夫のディエゴ・リベラに出会った象徴的な場所であるサン・イルデフォンソ学院を選んだ。

 今回のコレクションでは、病気や事故とその後遺症、度重なる流産、夫の浮気など苦悶に満ちた波乱万丈な人生を送り、それを絵画、特に自画像で表現してきたフリーダの着こなしにフォーカスする。そんな自画像の中に描かれていたものを彷彿とさせるピンクのドレスやレースの襟が付いた黒のビロードのドレスが登場し、またフリーダが作品の中によく描いていた鮮やかな色彩の動植物をプリントや刺繍で再現される。同様に、フリーダのシンボル的存在だった蝶のモチーフもコルセットのようなディテールとなっていたり、ネックレスのデザインとして使われている。

 または彼女が愛用していたレースやフリル使いは、ドレスやセットアップとして数多くのアイテムに登場し、同様に彼女がよく使っていたケープやショールも、印象的にコーディネートされる。さらに子供の頃の病気のせいで成長が止まってやせ細っていた右脚を隠すために着ていたと言われる、メキシコの伝統的衣装テワナやフイピルの雰囲気も各所に現れる。その一方で、ジェンダーの境界に挑み、フェミニニティを超越することで知的な独立を主張するために19歳から男性用のスーツを着用していたフリーダにオマージュを捧げ、テーラードテイストのスリーピーススーツやタキシードも登場する。

 

 また、これまでも現地の職人技をコレクションに盛り込んできた「ディオール」だが、今回のコレクションでも、オリジナルの刺繍など地元の卓越した職人たちとの共同制作による匠の技が活かされていることも特筆したい。
 
文:田中美貴

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

  • 会場の風景 © ADRIEN DIRAND

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