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2023.02.10
「ベッドフォード」2023秋冬コレクション “twinkle twinkle little star”をテーマに
山岸慎平がデザインする「ベッドフォード(BED j.w. FORD)」が2023年2月8日、東京・渋谷のリストランテ ASOで2023秋冬コレクションを発表した。テーマは“twinkle twinkle little star”。
リリースに「デザイナー自身が幼い頃から現在までの間に知覚した幾重の“現実”から思い描いた、夢想の産物。それらのフィクションによって生み出されたコレクション」と記した今シーズン。
コレクションは、黒のコートとニットに時計のようなプリントの白いシャツのコーディネート、ラグジュアリーなムードとハードさを併せ持つ黒のコートとパンツ、黒のジャケットとパンツなど、黒を中心にしたスタイリングからスタート。ストール付きのシャツやジャケットはハイエンドなウール地、「都会のファッションの象徴だと今も昔も捉えている」という極端なロングコートはシルクボアで作られている。
ラメ糸が静謐(せいひつ)にきらめくニットやトラウザーズなどキラキラした素材、紫のパンツ、オレンジのジャケット、グリーンのダウン。更に1960年代のイギリスの邸宅の壁紙をベルベッドで仕上げたというオリエンタルなムードのシャツトップスやパンツ、オレンジのパンツ、あまく織られたデニムなど、光沢感、鮮やかな色、様々な素材をプラスしていく。“twinkle twinkle little star”というテーマからか星形のボタンやハートモチーフのディテールもアクセントになっている。そして、ブランドの永遠的なアイデンティティと接続するオリジナルのスリムシルエットのテーラードジャケット、ブーツカットシェイプのトラウザーズ。
山岸デザイナーは「おとぎ話や絵本のような世界」「いわば、自分の記憶を掘り起こして作った架空の幼少期もしくは、自分自身が憧憬する父親像を捉えた一幕のロードムービーのようだ」としている。
デザイナー自身のルーツに戻りながら、時とともに美化されたり、変わっていったりする記憶や夢の中の世界をクリエーションにしたコレクション。ノスタルジーと過去・現在・未来、オリエンタルと都会、スポーツなどが交差し、共存するコレクションは、どこかパリのようなムードやパリへのオマージュなども感じさせた。
取材・文:樋口真一
Courtesy of BED J.W. FORD