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2018.04.09
今期は6期ぶり増収増益へ オンワードHDが2018年2月期連結業績を発表
オンワードホールディングス(東京、保元道宣社長)の2018年2月期連結業績は、売上高が前年同期比0.7%減の2,431億円となったが、営業利益が22.9%増の52億円、経常利益が6.3%増の59億円、純利益が13.1%増の54億円と2期連続の増益を確保した。EC販売が好調であることに加え、既存ブランド廃止や物流コスト削減を含めた利益改善が進んでいることもあり、「利益性の高い構造が整ってきた」。今期は6期ぶりの増収増益を目指す。
EC事業の売上高は、前期比37%増の203億円。自社オンラインストア「オンワード・クローゼット」でにおけるサービスやイベントを拡充したことが売り上げ拡大につながった。オンラインでの予約販売や限定商品の売れ行きもよく、プロパー消化率アップにも貢献しているという。「初の200億円台に乗り、全体売り上げの1割に達した」と保元社長。今期も増収増益の柱にするといい、「特にオンワード・クローゼットは、オンワードエンドユーザーとダイレクトにつながる重要なタッチポイント。またEC事業は年間を通じて安定した売り上げが見込め、事業構造改革と成長戦略のフォローウィンドになる。今期は300億円の大台を目指す引き続き注力する」と語った。
中期経営計画(2017~2019年度)でEC事業とともに事業拡大の柱に据える海外事業は、売上高が5.9増の558億円だったが、営業損益20億9,100万円となった。ネットの流通環境が加速度的に変化していることもあり、特にアジアでは、生産基盤を持つ企業とのパートナーシップも視野に入れる。「過去に執着しないビジネスモデルの開発を進める」(保元社長)とした。
今期2019年2月期の連結業績は、売上高が前年同期比2.2%増の売上高2,485億円、営業利益が39.3%増の72億円、経常利益が23.1%増の73億円、純利益11.8%増の60億円と6期ぶりの増収増益を見込む。EC事業や海外事業への注力とともに、物流基盤の整備にも着手する。物流拠点は従来の11拠点から4拠点に集約。今年8月には実店舗とECの在庫一元化を実現。RFIDタグについてはすでに1,700万点への装着を完了し、RFIDタグを一括読み取りできるトンネルゲートも導入する。