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2018.03.31
三陽商会初のアウトドア・ライフスタイルブランド「5LAKES & MT」 富士河口湖町に1号店オープン
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三陽商会初のアウトドア&ライフスタイルブランド「5LAKES&MT」の1号店「5LAKES&MT 河口湖店」(山梨県・富士河口湖町)が、4月1日のオープンを前に公開された。ブランド・ナビゲーターを務めるアウトドア活動家・木村東吉氏が運営し、同社がサポートを務めるフラッグショップ。物販だけではなく、イベントや活動を併せて、アウトドア・ライフを発信・体感できる場としていく。
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現代的なアウトドアではなく、70~80年代にブームとなった“Heavy duty”をイメージしたデザイン。大胆な配色が特徴のクラシックなカラーリングやディテール。機能についても、オイルクロスなどのローテク素材を採用している。
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河口湖オルゴールの森美術館の駐車場内にオープンする新店舗は、トレイラーハウスにウッドデッキを組み合わせたログハウス調で、店舗面積は約40㎡。カヌー、トレイル、ベースキャンプの3つのカテゴリーを軸に、アウターやカットソー、シューズ、バッグ撥水や吸湿速乾などの機能を備えた本格的なアウトドアアイテムから、Tシャツやスウェットなどのカジュアルウエアまで幅広く揃えた。
三陽商会は2017年2月に発表した新経営計画で、新たな商品・サービス・ビジネスの開発を成長施策の1つとして掲げる。「5LAKES&MT」はその一環として、2018春夏シーズンに立ち上げた新ブランド。日本のアウトドア活動の第一人者として知られ、富士五湖をベースに活動する木村東吉氏をブランドナビゲーターに迎えた。
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年間約2,500人の子どもたちににカヌーを教えるという木村氏(写真中央)。「アクティビティを教えるのではなく、体験を教えたいと常に考えている」。店舗近くの西湖ではカヌーやボート体験もできる
新ブランドについて、「単なるアウトドア・ブランドではない」と木村氏。米グランドキャニオンでのハイク経験を振り返り、「機能性に優れ、標高2,000~3,000メートルの環境にも耐えられる本格的なアウトドアウエアである一方、山の麓にあるアートの街・サンタフェにも馴染む都会的なデザインを採用している」と話した。また、ウッドデッキなどの店装をスタッフとともに手づくりで仕上げたという1号店を、ロイドとメアリーのアンダーソン夫婦が米シアトルで1938年に創業したアウトドア専門チェーン「REI」に例え、「REIは現在160店舗を構えるが、最初は小さなスタートだった。私たちもこの小さなスタートを忘れずにがんばりたい」と力強く語った。同店舗では、木村氏の長女も運営スタッフとして携わるという。
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(左から)木村東吉氏と岩田功社長。「5LAKES&MT」のウエアで現れた岩田社長は、「こうしたカジュアルな格好で、しかもこのような自然豊かな場所で店舗のオープンを迎えるのは初めて」だという。
岩田功社長も、「単なる“洋服のブランド”にはしたくない」とコメント。「アウトドア市場の広がりを受けて開発したブランドではなるが、あくまでファッションを軸にしている。アウトドア関連商品やイベントなどのコト消費を含めて、アウトドアを中心としたライフスタイル全般を提案できるブランドにしていきたい」と話した。1号店のオープンについて、「年間を通して、都心からも来訪する素晴らしい場所を提供していただいた。まさにアウトドアライフを実践している木村氏とともに、この場所を小さな一歩としていきたい」と話した。
今後は、ブランド・コンセプトと合致した都市型商業施設への出店も計画する。初年度売上高は2,000万円を見込む。
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富士山とその周辺にある富士五湖がブランド名の由来。「自然の偉大さに敬意を示すブランドでもありたい」(木村氏)
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(AW編集部)