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2021.03.12

リテールテックJAPAN 2021  コロナを背景に非接触決済が多種多様に展開、ロボットの活用で物流や店舗業務の効率化を図る

Text By AIR編集部

会場の様子

POS機能、キャッシュレス決済機能を融合したサービスも多い

 日経メッセが主催するリテールテックJAPAN 2021が、3月9日~12日まで東京ビックサイトで開催された。新型コロナウイルスの影響で、今年はオンラインとリアルの両方で実施。会場へ足を運んだところ、やはり新型コロナウイルスに対応した非接触型のキャッシュレス決済サービスが目立っており、多種多様に展開されている。各社の製品を一通り見渡すと、主にタブレット端末を使用、または自社開発されたオリジナル決済端末を使用と、2つのパターンが見受けられた。アパレル業態に特化したわけではないが、飲食店やスーパーマーケットなど、大勢の顧客が集まる空間では活用できるイメージが沸く。

 

オンラインセミナーなどでも同時開催

無人物流、小売の店舗業務の現場でもロボットの活躍が増える

Syrius Roboticsの公式サイトより

 もう1つの注目ポイントは、無人物流、さらに店舗業務の現場でもロボットの活躍が増えることだ。例えば、無人物流関連の出展企業では、中国のスタートアップ、Syrius Roboticsという企業が高性能のピッキングロボットを日本市場向けにサービス展開している。

 また、コンビニ業態に向けて、深夜時間帯に勤務するスタッフの負荷を軽減することを目的としたロボットも登場。スタッフの代わりに、商品の補充や棚の整理をしてくれる。

 その他、ホームセンターなど大型チェーン店向けに、EC注文時に発行されるQRコードをスキャンすることで、顧客の都合のいいタイミングで商品を受け取れる受け取りロッカーを提供している企業も増えてきている。

 今回会場を回った全体の印象としては、新型コロナの影響でコスト削減をせざるをえない状況下において、特に飲食店や小売店では限られたスタッフ体制の中で運営をせねばならず、その為、特別な専門技術、知識は必要のない「単純作業」を積極的に、自動化システム、ロボット、新しい端末に移行する傾向がさらに加速していると実感した。

 新型コロナウイルス以前から続いていることではあるか、新型コロナウイルスをきっかけに、例えば接客などスタッフがすべき業務と、テクノロジーで効率を上げられる商品の補充、運搬などの単純業務の役割の分担がより鮮明になってきた。

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