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2019.08.28
「ウィーウィル」が2020年春夏コレクションを発表 ベースボールのシーソーゲームをインスタレーションで表現
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デザイナー福薗英貴が手がける「ウィーウィル(WEWILL)」が、2019年8月27日、2020春夏コレクションを東京都渋谷区の会場で発表した。
今シーズンのテーマは”ベースボール”。同ブランドとしては珍しい、スポーツをインスピレーションとしたコレクション。全ルックセットアップだが、ベースボールシャツのようなステッチを施したジャケットや、丸い肩の落ちたシルエット、裾にジッパーを付けたパンツなど、野球のユニフォームから着想を得たディテールが随所に盛り込まれている。ただ、素材はスポーツのユニフォームで使用されるようなケミカル素材ではなく、リネンやコットン、シルクのような自然素材にこだわった。
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また、今回のコレクションではダイバーシティーも表現したかったという。そこで福薗デザイナーは、1940年~50年代に、まだ有色人種への差別が根強く残る大リーグで活躍したアフリカ系アメリカ人選手のジャッキー・ロビンソンに注目。スポーツを通してダイバーシティーを広めていった彼が活躍した40年代から50年代の雰囲気を取り込んだ。当時の流行だったゆったりとしたシルエットや大胆なストライプなどのボールドスタイルがモダンにアレンジされている。
コレクションに華を添える小物も充実。「ニューエラ(NEW ERA)」とコラボレーションしたキャップをはじめ、セットアップに遊び心を加えるキャスケット、エナメルバッグ、そして古いフランスのサービスシューズにインスピレーションを得たというオリジナルのシューズなど、多彩なアイテムが揃っている。
先シーズンに続きインスタレーション形式で発表を行った「ウィーウィル」。福薗氏が、「近くで見て触ってもらうことに価値がある」と話したように、その素材感やディテール、遊び心に惹きこまれるコレクションとなった。
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取材・文:アパレルウェブ編集部