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2018.08.22

イケア誕生75周年 NYで開かれた“エクスペリエンシャル”なポップアップを体験

 「IKEA/イケア」というと、家具やインテリアを探すのに最適なブランドとして馴染みがありますが、今回ニューヨークで開催されたポップアップイベントを機に、「イケア」が誕生から75年の歴史を持つことを知りました。スウェーデン発祥のイケアは、ミニマルなデザインと良心的な価格が人気。日本においては90年代に上陸しましたが、一旦撤退。多くの人たちに馴染みのブランドとなったのは2000年に入り、イケア・ジャパンが創設されてからなのかもしれません。

 

 米イケアが開催したポップアップイベント「イケア・インスピレーション・エクスペリエンス(IKEA Inspiration Experience)」は、イケア誕生75周年と同時に2019年度の新カタログのローンチを祝う内容でした。

人気のトリビアを取り入れたエクスペリエンス

 インタラクティブなポップアップショップでは、最新カタログの商品を展示する部屋を複数作り、特設サイトにスマホでアクセスすることで、来店した人たちが、トリビアクイズで遊べるというエクスペリエンスを用意しました。

 

 一つひとつゆっくり商品を見たいという気持ちを抑えつつ、それぞれの部屋に並ぶ商品に付けられたQRコードの札をスマホでスキャンしていきます。すると、クイズが画面に表示され、4つの選択肢から回答を選ぶことができます。正解すればポイントが獲得できるというルールです。クイズの数は75問ありましたが、各クイズは8秒以内に回答しなければならないため、サクサクと進む一方、かなりの集中力が必要でした。

 

 商品にワクワクし、クイズにドキドキする。クイズを通じてなるほどねと頷く。「一口で色々味わえる」といった感覚のポップアップであったことは間違いありません。

アナログとハイテクの絶妙なバランス

 インスタ映えする空間での写真撮影スポットももちろん用意されています。ただし、写真を撮るといっても、イケアの家具に囲まれてただ撮るだけではありません。タイムマシーンと名付けられた家の中に入ると、椅子が一脚置いてあり、片側には電話とベルが置かれたコーヒーテーブル、その反対側にはフロアランプが置かれています。

 

 椅子に腰をかけ、正面の壁に設置されたモニター画面の手順に従い、テーブルにあるベルを鳴らすと、“エクスペリエンス”はスタートします。フロアランプのヒモを引けば、写真を撮影できる画面へと進みます。

 

 モニターに表示されるアニメーションは可愛い絵文字を集めた感じ。電気をつけたり、消したりするように、ランプのヒモを引けば、モニターに映し出されるアニメーションが変わるのも面白い。

 

 好みのアニメーションを決めたら、ベルを再び鳴らし写真を撮影。ちょっとしたことですが、何度でも撮り直しができるのは楽しさを倍増させます。

 

 では撮影した写真はどのようにシェアしたり、メールなどで受け取ることができるのか。ここからがさらにインタラクティブな体験でした。

 

 コーヒーテーブルに置かれた昔ながらの電話の受話器を取り、自分の携帯番号を押す。すると数秒後にSMSで写真が送信されてきます。昔の電話機というアナログなアイテムを使いながら、現代的な手法でエクスペリエンスを完結する。私のように記事を書くライターにとっても、来店した人にとっても、思わず誰かに伝えたくなるエクスペリエンスでした。

エクスペリエンスは会場を出るまで続く

 コストコに行ったらホッドドッグを食べなくちゃというのと同じように、イケアに行ったら、やはりミートボールを食べずには終われない。

 

 今回のポップアップでは全てのエクスペリエンスを終了し、出口付近にミートボールが試食できるカウンターが用意されていました。スウェーデンミートボールはもちろん、チキンミートボール、ベジタリアンと3種類から選べたのもお得感がありました。

 最後はトリビアゲームで獲得したポイントで、イケアの商品と交換するというお楽しみも用意されていました。誰もが楽しい気持ちで終了するエクスペリエンスだといえそうです。

 

 ブランドとしてのイケアを丸ごと楽しめたこのイベントは、米国ではニューヨークのほか、シカゴでも開催されるそうです。日本でも人気のイケアだけに、同じイベントがもし開催されたなら、是非みなさんも体験してみてください。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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