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2013.02.27

ファッション業界でも流行!「 Vine 」ってなに?

 2月7日~14日まで開催されたニューヨークコレクション。ショーへ招待されなければ見る事が出来なかったお気に入りのブランドの最新コレクションも、数年前からリアルタイムでランウェイショーの模様をライブストリーミングして観れるようになった。今シーズンは IMG Fashion とビデオソルーションを提供する Rightster社のパートナーシップにより、コレクションのメイン会場であるリンカーンセンターで開催されたショーに関しては全てがライブ配信されました。

 

 こうしてファッション業界の中でも進化する「ファッション」と「IT」の関わり。誰もが、どこに居てもリアルタイムで最新のコレクションを写真や映像でも観ることが出来る時代へと変化している事は皆さまも感じている事でしょう。
2013年春夏のコレクションが発表された去年9月のリンカーンセンターでは、ニューヨークコレクションのスポンサー企業であるアメリカンエクスプレス社が instagram (インスタグラム)を取り入れたプロモーションを行った事は以前このコラムでも紹介させて頂きました。(Fashion x IT : Vol.17“なう”が好きな人はインスタグラム

 

 今シーズンもファッションショーの会場ではほとんどの人が instagram を活用していたと言っても過言ではないだろう。それを証拠にアプリの使い過ぎで消耗したスマートフォンを充電することが出来るブースが会場内の至る所に増えていた。

 

 instagram の他にも今ファッション業界で流行を感じているアプリと言えば、やはり 「Vine(ヴァイン)」。ソーシャルメディアに敏感な人だったら既に活用している事だろう。先日アパレルウェブのCEO、千金楽さんのブログでもふれられていたこの「Vine」とは、昨年ツイッターが買収した6秒間という短い動画を撮影、TwitterやFacebookにシェア出来るサービスのアプリのことだ。現在iPhoneのアプリとして Vine はリリースされている。

 私も今シーズンは instagramする傍ら、リアルタイムでコレクションの模様をVineを利用して私なりのリアルタイムなコレクション速報を6秒 発信してみた。

 観て頂くと一目瞭然。 このチラ見できる感じが楽しい!文字形式のTwitterと違い、自分で工夫すれば結構面白い映像も作れる。そしてなにせ使い方は簡単だ。

 今の時代、説明書を読まないと使えないようなサービスは日々忙しく時間を過ごす現代人には向かない。なんとなくいじってみて‘ほ~、そういう事ね’と、いじっていればとりあえず使い方が理解できる、そんな程度が受け入れられやすいのだ。

 これはあくまでも一部の紹介ですが、日本でも人気のTory Burch(トリーバーチ)、Rebecca Minkoff(レベッカミンコフ)などもVine のユーザー。アメリカファッション協議会(CFDA)や高級デパートのBergodorf Goodman(バーグドルフグッドマン)は既に Vineのヘビーユーザーです。

 また「ニューヨークファッションウィーク」が積極的に「Vine」と活用した事を裏付けるかのように、ハッシュタグを使ってビデオを検索できるページ ‘EXPLORE’ にはニューヨークコレクションのビデオを集めたページへの入り口となる #nyfw が表示されていた。

 私たちの生活の中で、映像という形でのソーシャルメディアは既にYouTubeという存在が随分前からありました。しかし、スマフォの登場そして普及、アプリの進化が加わったことで、どこか機械音痴なファッション業界でも今となってはここまでITとの関わりがもたれるようになったのです。常にイノベーションが期待される「ファッション」と「IT」の世界。そういう意味ではこのふたつの組み合せはベストマッチだったのかもしれないですね。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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