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2015.12.24

旬のITサービスや老舗ブランドも出店、NYで繰り広げられるホリデーポップアップ

 12月のニューヨークというと、高級デパートのバーグドルフ グッドマンやサックス・フィフス・アべニュー、バーニーズニューヨークなど各百貨店のホリデーウィンドウが公開され、またロックフェラーセンターのクリスマスツリー点灯と、ニューヨークは様々なイベントで盛り上がります。ホリデーギフトのアイディアに、各リテールは様々なキャンペーンやプロモーションを実施し、オンライン、オフラインともにお買い物をしてもらえるようアプローチ合戦が盛んに行われています。

アートからファッションまで 様々なジャンルが集められたTHE FANCYのホリデーショップ

 2012年に米国で創設されたソーシャルコマースサービスの「ファンシー(The Fancy)」。ニューヨーク発のファンシーは創設してからというもの、みるみるとユーザーを増やし、2013年春には日本でもサービスを開始しました。ファンシーでは、ユーザーそれぞれがセレクトした商品を自身のクリップボードで共有。気に入ればそのまま商品を購入することができます。また、サーフィンするだけでも楽しいサービスです。

 

 そのファンシーが今年12月2日から12月7日まで、マンハッタンのソーホーでホリデーショップを開催しました。

 6日間に渡って開かれたポップアップショップ「ファンシーランアップ(The Fancy Run Up)」は、ファンシーがセレクトした30のお気に入りのブランドとチームを組み、ファッションやガジェット、インテリア雑貨、ジュエリーやアートなど、誰が訪れても何か買えるというコンセプト。地下1階から地上3階と贅沢なまでのスペースを使い、内装のデザインをロックシンガーのレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)のデザイン会社「Kravitz Design」が手がけるなど何かと話題を集めました。

 1階のスペースは、主にイベントなどのライブスペースです。地下フロアもパーティーを開催する際にハングアウトできるラウンジスペースが設けられており、昼はポップアップショップ、夜はクラブのような雰囲気と、ショッピングとナイトシーン両方が楽しめる内容となりました。

 2階、3階スペースではセレクトされたブランドが出店。一見、展示会のような雰囲気を感じさせるほど贅沢なスペースの使い方で各ブランドが店を構え、ホリデーギフトに最適なアイテムを買うことができました。

ハッシュタグは「#FANCYRUNUP」

 今回のポップアップショップでは、実際に出店したショップの盛り上がりはまずまずの印象を受けましたが、インスタグラム上でイベントに使用されたハッシュタグ「#FANCYRUNUP」で検索をしてもらえると夜に開催されたイベントが特に盛り上がりを見せ、写真やビデオを観ていただければニューヨークらしいイベントだったことを感じてもらうことが出来るでしょう。中でもファンシーのスタッフがインスタグラムにシェアしているニューヨークのエンターテイメントダンスグループ「W.A.F.F.L.E NYC」の映像は数秒ですが、その夜の空気感が伝わってきました。

ミッドタウンではランズエンドのホリデーショップも

 五番街では「ランズエンド(LANDS’ END)」のホリデーポップアップショップも開催中です。こちらの場所はジューシークチュールのフラッグシップストアが以前あった場所で、その広さは1階、2階合わせて910平方メートルとかなりの広さです。メンズ、ウィメンズ、キッズライン全てのコレクションが揃い、その場でバッグなどにモノグラムをしてもらえるサービス(有料)や、スキー場で見られるリストを用意したセルフィーが撮れるような演出もありました。こうしたイベントで、インスタグラムやツイッター、フェイスブックなどSNSにシェアしてもらえるような対策は、もう当たり前となってきましたね。

 ソーホーで開催したファンシー、そしてミッドタウンで開催中のランズエンド。どちらもリラックスした空間作りが共通点のひとつでもありました。 冬場はコートや買い物袋など手荷物がなにかと多いですから、こうしたリラックスした空間を作り上げることは「あのお店だったら買い物しやすいからまた行ってみよう!」という印象を無意識のうちに与えるのかもしれません。ブランド側の心配りでもあるのかもしれませんが、これも戦略の一つなのかもしれないですね。

 

THE FANCY
http://www.fancy.com 

LAND’S END Holiday Pop-up
650 Fifth Avenue (at 52nd street) NYC
November 11th, 2015 – January 31st,2016
http://www.landsend.com


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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