PICK UP

2022.11.28

仏パリ6区に体験型ショールーム・ストア Bien; がオープン

 日本のデザイン、ビューティー、ライフスタイルを専門とするパリのコンサルティング会社、Dessigns(デッシーニュ、代表・星野貞治、須山佳子)は、パリ6区のオデオンに日本の美を体験するショールーム・ストア「Bien;(ビエン)」を11月4日にオープンした。コンセプトは日本の「美、衣、食、住」で、パーソナライズされたサービスを体験できる。
 

 ビエンはBi=美(beauty)、en=縁(link)、円(circle)、苑(space)を意味する日本の美に特化した空間。「様々な美と出会い、美の縁がうまれるように」と願いを込めて名付けられた。

 ビエンが選んだのは、オデオン座の目の前に位置する1750 年に建てられた歴史的建造物の一部で、内装は陰陽をテーマにした。

 左側が暗いオークの什器を中心にライフスタイルプロダクトや作家の作品を置く「陰」のスペースで、右側は白とナチュラルな木を基調にした明るい空間に、美容とウェルネスのプロダクトが並ぶ「陽」のスペースとなっている。

 中央には坂本龍一主宰の「More Trees(モアツリーズ)」協力の下、日本から取り寄せた東白川村産の美しい檜のカウンターが来店者を迎え、日本茶を試飲しながらプロダクトのカウンセリングを体験できる。

 多目的スペースの中二階は、セルフマッサージのセミナーや「FUROSHIKI(ふろしき)」 の講座、施術スペースとして使われる予定だ。
 

Bien 全体

Bien カウンター

 ビエンのコンセプトは日本の「美、衣、食、住」でそれぞれのコンセプトのスペースが展開されている。

 美(=美容)は、フランスのボン・マルシェ百貨店に常設コーナーを持つ「Bijo;(ビジョ)」のスペース。

 ビジョは(B=Beauté 美、I=innovatrice 革新的な、 j=japonaise 日本, o=originale オリジナリティー)の頭文字を取って名付けられ、日本の美意識が感じられる素材とデザイン、独創的かつ革新的なアイデアを持つ美容、ウェルネスブランドのみを厳選している。

 全て天然成分のクリーンビューティーにこだわり、スキンケアでは漢方成分をベースにした「Eau de Ki (オー ド キ)」や「Ipsum Alii(イプサム アリイ)」、金箔スキンケアの「MAKANAI(マカナイ)」、月桃ハーブの「RUHAKU(ルハク)」、フィトテラピーと優れたバイオテクノロジーによる「WAPHYTO(ワフィト)」 などを取り揃える。

 また美容ツールは最高級の爪切り「SUWADA(スワダ)」 や熊野筆の「SHAQUDA(シャクダ)」、最新のイノベーティブな美顔器「YA-MAN(ヤーマン)」 や「Slim Cera(スリムセラ)」、ヘアケアでは天然成分にこだわる「uka(ウカ)」 など、ビジョオリジナルプロダクトを含めた約25 ブランドをラインナップした。

  • Bien 「陽」スペース

  • Bien 「美」アイテム

 衣(=服)のスペースではビエン創業者でデザイナーの星野貞治(ほしのさだはる)による定期的なオーダーメイド服の受注会を行うほか、日本初の大麻布プロジェクト「Majotae(マヨタエ)」や京都西陣の細尾、有松絞りの「suzusan(スズサン)」、今治タオルなど日本ならではの繊維に特化した衣服を揃える。

 食(=インナー美容&フード)のスペースでは、「美食同源」というテーマを持ち、ビジョが独自に開発したオーガニック日本茶ブレンド、コラーゲン美容ドリンク、エンティーを始め、美容と健康を意識した美味しいお菓子なども展開予定。

 住(=ライフスタイル)のスペースは「用の美 beauty in use/beauty of use」をコンセプトに、職人の手仕事により生み出された不変的な機能美の中から、欧州の生活に合うプロダクトのみを厳選。京都・開化堂の茶筒、16 代続く朝日焼の茶器、竹職人の公長齋小菅(こうちょうさい こすが)の花籠、中川木工の伝統的な檜の木桶をはじめ、作家のアイテムも豊富に取り揃える。陶芸家の茨木伸恵(いばらきのぶえ)の作品や篠崎恵美(しのざきめぐみ)の和紙の花「Paper Eden」の作品をインスタレーション形式で紹介。作家やアーティストの個展を定期的に開催し、様々な体験と発見、プロダクトとの縁が生まれる空間となっている。

  • Bien「陰」スペース

  • Bien「住」アイテム

  • 茨城伸恵 陶芸

  • 京都 開化堂 茶筒

  • 篠崎恵美PaperEden

  • 中川木工

 
 数々のこだわりのプロダクトが並ぶビエンだがプロダクト以上に重視しているのは、日本のホスピタリティー。お客様を迎える態度、お茶を出し、椅子に座ってもらう、このように丁寧に対応する日本文化に根付いた接客を実現。

 またギフトの大きさに合わせて様々な包み方をする風呂敷や、お客様の要望に合わせたドライフラワーのデコレーションなど、全てパーソナライズされた特別なサービスを提供する予定となっている。
 

■店舗情報
Bien;
10 Rue Casimir Delavigne 75006 Paris
Monday to Wednesday 12h-19h00 only by appointment
Thursday to Saturday 12h-19h00 open for public
Tel: 01 71 32 26 16

■創業者プロフィール

須山佳子(すやまけいこ) Bien; 共同創業者 Bijo; 創業者
東京生まれ。日本の大学で哲学・美学を学び、2001 年にパリに渡る。ファッションジャーナリストとして活動後、03~08 年、星野貞治とブランドを立ち上げブランドのマネージメントを務める。10 年、日本の優れた美容プロダクトを欧州市場へ紹介するコンサルティング会社「Dessigns」を立ち上げ、ブランドの代理としてセールス、コマーシャル、ブランディングまで幅広く行う。16 年、日本の美容とライフスタイルをテーマにした「Bijo;」をスタートし、パリ市内で定期的にポップアップを開催。19 年からはLe Bon Marche とパートナーシップを組み年に2回、大規模なポップアップを行い、20 年にはロンドンのPantechnicon内1F、22年からはLe Bon Marcheの2FにBijo;の常設コーナーをオープン。

星野貞治(ほしのさだはる) Bien; 共同創業者 クリエイティブディレクター
福島県生まれ。日本、イギリス、フランスにてファッションデザインを学ぶ。パリの大学院 IFM (Institut Français de la Mode) にて日本人として初めて入学を許可される。パリにて2003~08 年、パリファッションウィークの公式メンバーとしてコレクションを発表する。09 年ブランド活動を休止し、その後様々なブランドのクリエイティブディレクションを手掛ける。ラグジュアリーホテルのユニフォームデザイン、美容ブランドのロゴやパッケージデザイン、Web デザイン、写真&ビデオなど、ジャンルを超えたクリエイティブディレクションを行う。Bijo; ではコンセプトデザイン、アートディレクション、Bien; の内装デザイン、コンセプション、総合プロデュースを担当。

久保雅裕(くぼ まさひろ)encoremodeコントリビューティングエディター

 

ウェブサイト「Journal Cubocci(ジュルナル・クボッチ)」編集長。杉野服飾大学特任教授。東京ファッションデザイナー協議会 代表理事・議長。繊研新聞社在籍時にフリーペーパー「senken h(センケン アッシュ)」を創刊。同誌編集長、パリ支局長などを歴任し、現在はフリージャーナリスト。コンサルティング、マーケティングも手掛ける。2019年、encoremodeコントリビューティングエディターに就任。

Journal Cubocci

この記事は「encore(アンコール)」より提供を受けて配信しております。

■USENのウェブマガジン「encore(アンコール)」

 

株式会社USENの音楽情報サイト「encore(アンコール)」、ファッションメディア「encoremode(アンコールモード)」への取材依頼、広告掲載等のお問い合わせはサイト内の「お問い合わせ」ボタン(メールフォーム)をご利用ください。

「encore」
https://e.usen.com/

「encoremode」
https://e.usen.com/encoremode/index.html

 

 

 

メールマガジン登録