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2021.01.15
【本音で語るツール活用術】WEBマーケティングツール最前線 Vol.14 データフィード活用のプラットフォーム「dfplus.io」
アパレルウェブ「AIR VOL. 42」(2020年12月発刊)より
written by 鎌戸隆輔(アパレルウェブ)
今回本音で聞いた人はこの人:
株式会社フィードフォース
執行役員 データフィード事業部長
兼 dfplus.io チームマネージャー
谷垣 進也氏
日頃デジタルマーケティングを実践する中で、気になったツールやサービスを提供している会社に突撃取材します!サービスの紹介で終わるのではなく、デジタルマーケティングのヒントになる様な、ここでしか聞けないインタビューをアパレルウェブ1のツールマニア、鎌戸がお届けします。
ポイント:
商品データをマーケティングに活用していますか?
データフィードを活用するなら今!
取材するサービス:
データフィード活用のプラットフォーム「dfplus.io」
どういうサービス?
今回、お伺いするdfplus.io(ディーエフプラスアイオー)はデータフィードの領域で効果を発揮するサービスですが、そもそもデータフィードとはどのような概念でしょうか。
データフィードの概念をざっくり定義すると「商品のデータを定期的にどこかに送信する仕組み」と言えます。商品データは各企業が保持しているもので、エクセルの表をイメージして頂くのがいいと思います。1行につき1商品のデータが掲載されており、価格や品番、商品名などが要素としてあります。アパレル業界の場合も、基幹システムやWebサイトと連携している商品データがあるかと思います。この商品データをWeb広告などマーケティングに活用するときに、送信する仕組みがデータフィードです。例えば、Web広告であれば、Googleのショッピング広告がありますが、この広告はユーザーが検索をした結果に合わせて、商品画像や情報を提案する広告です。このときに表示される情報は商品データの情報で、企業からGoogleに商品データを渡さなければいけません。この橋渡しがデータフィードとなります。
dfplus.ioは競合のツールと比較してどういった点が違うのでしょうか。
データフィードを提供するサービスは大きく 2つに分類されます。管理画面があるサービスと無いサービスです。dfplus.ioは管理画面からデータフィードの管理、運用、改善ができるサービスです。そして、dfplus.ioはマーケティング担当者の方が運用したときに、成果を出せるようなサービスとして開発されており、知見が無い方でもこのツールを使うことでレベルアップすることができるサービスでもあります。具体的には、データフィードに改善すべきポイントがある場合に管理画面上にアドバイスを表示する機能や、データを渡す媒体によって情報を自動で変換する自動改善機能などがあります。特に、自動改善機能は便利かつ、重要な機能です。例えば、Googleショッピング広告用のタイトル自動改善機能は、Google検索ボリュームを加味して、商品に関する重要なキーワードや項目を自動でタイトルに組み込みます。少人数でも無理なく成果を上げることができる、ということにフォーカスしていて、実際に導入頂いた企業様の改善事例としては、dfplus.ioの導入とGoogleショッピング広告を同時にスタートして費用対効果1,400%を達成した事例や、導入後に広告経由の売上が8倍になった事例があります。
dfplus.ioのタイトル自動改善機能は重要なキーワードを商品データから選定し、自動でタイトルを生成する
10月にGoogle検索のショッピングタブへの掲載が一部無料になりましたが、この機会にデータフィードを活用していくという話は御社でも増えていますか?
「掲載するためにデータフィードを活用したい!」というお話は多く頂いております。以前であればショッピングタブへの掲載は有料=広告でしたが、掲載が無料になるということで「無料で掲載できるなら、一回チャレンジしてみよう!」という企業様が増えています。無料枠で掲載した中から成果のよい商品を有料広告枠にも掲載する、というアプローチも、今後メジャーな戦術のひとつになりそうです。
広告予算の関係上、データフィードで連携させる商品データを制限するケースもありますが、商品データは、どの程度広告媒体と連携させるべきなのでしょうか。
媒体やサイトによっても様々なケースがあるかとは思いますが、原則的には、全商品のデータを連携するべきだと思っています。これは連携する側、つまり広告媒体側がAI・機械学習を採用しているケースが多いためです。機械学習を促進させるためには、学習の元となる情報は多い方がいいですから、一部の商品ではなくすべての商品データにおいて、必須項目だけではなく任意項目にもすべて情報をセットした状態で、連携するのがおすすめです。広告予算の兼ね合いで、サイト内でよく閲覧されている商品や、CVを多く獲得できている商品を中心に露出させるという施策 を行う場合でも、データフィード上は全商品のデータを送信することが推奨されている媒体が多いかと思います。
ファッション企業のデータフィード活用はGoogleなどメジャーな広告媒体との連携が多い印象があります。1社あたりのデータフィードの数はどの程度になるのでしょうか。また、データフィードを活用した広告を始める際に、抑えておくべき広告媒体があれば教えてください。
抑えておくべき広告媒体はやはりGoogle、Facebook(Instagram)、Criteoの3媒体でしょうか。ここはデータフィードを活用するときに、まず候補に挙がりますよね。実際にファッション企業様、アカウント(一社)あたりの連携フィード数は平均で3.8フィードとなっています。ですので、先にお話した3媒体に加えて、何か新しい広告媒体にチャレンジしているというケースでこの数値になっていることが予想されます。
データフィードの管理を広告代理店に任せている広告主(ファッション企業)もあると思います。その場合、広告主は広告代理店とどのようにコミュニケーションをとればいいのかを最後に教えてください。
商品の特性や売れる時期などは基本的に広告代理店様より広告主様の方が知っているはずなので、そうした知見をいち早くデータフィードに反映させるという意味で、自ら管理されている広告主様が増えている印象です。全体の60%程度でしょうか。一方で、広告代理店様に管理を任せる体制では、広告代理店様の持つデジタルマーケティングの知見や知識、運用テクニックなどの面でサポートを十分に受けられるメリットがあります。ただし、広告代理店様がデータフィードを管理される場合でも、商品に関する特性や情報については、広告主様と密にコミュニケーションをとることが大切だと思います。商品情報は広告主様から、デジタルマーケティングの知見やテクニックは広告代理店様から、お互いにフィードバックしていくことで、より精度が高く効果的なデータフィードの活用に繋がっていくと思います。
dfplus.ioの公式サイト:https://dfplus.io/