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2020.10.15

スーツのライフスタイルに新しい価値を提供する「BESPOKE TOKYO」

Written by AIR編集部

 8月下旬、TOKYO BASEがスーツに特化した新レーベル「BESPOKE TOKYO(ビスポークトウキョウ)」をローンチしました。現在、LUCUA OSAKAと新宿LUMINE ESTに2店舗を構えており、加えて自社オンラインストアの「STUDIOUS」にて販売しています。

 

 「BESPOKE TOKYO」はブランドコンセプトとして、「現代社会というフィールドで活躍する“都市型アスリート”に向けた次世代ユニフォームライン。固定化されたスーツ概念からの解放。」を掲げており、”都市型アスリート“という観点から、フルマラソンで日本記録保持者の大迫 傑選手を同ブランドのイメージキャラクターに起用しました。

 

 今回のインタビューでは、「BESPOKE TOKYO」の立ち上げの背景から、商品の魅力、そして今後の展望について、同社のSTUDIOUS事業部 BESPOKE TOKYO Designerの高木 慎也氏に詳細を伺いました。

大迫 傑 選手を起用したイメージビデオ

「BESPOKE TOKYO」は従来百貨店で展開するようなスーツとの違いについてお聞かせください。

 「BESPOKE TOKYO」では、従来の百貨店などで展開されているスーツとは異なる新しいスーツの提案をしています。ビジネスマンをターゲット顧客にしていますが、他ブランドとの差別化として、”都市型アスリート“を掲げ、LUCUA OSAKAの店舗の内装は、「アスリートが使うロッカールーム」のようなイメージを再現し、現代社会で戦うビジネスマンやアスリートを応援するというメッセージ性を表現しています。例えば、アスリートが試合の時にユニフォームを着用するのと同じように、ビジネスマンが重要な会議に臨む時にスーツを着用する、そこにデザイン性と機能性とを訴求し、提案しています。

なるほど、近年スーツ市場が縮小傾向にある中、なぜこのタイミングで参入したのでしょうか?戦略についてお聞かせくだい。

 クールビズを始め、最近では在宅ワークが定着し、確かにスーツを着る機会は減るかもしれません。企業やブランドのスーツ業態からの撤退が増えると同時に、お客様がスーツを購入するマーケット自体も縮小しています。ただ、この状況下において、スーツ需要そのものが消えるということはないと思います。また、Zoomなどのオンライン会議でも、きちんとスーツを着用し相手に好印象を与えることが重要な場合もあります。私たちはこれらの点をビジネスチャンスとして捉えています。若年層のお客様にとって、スーツは多少硬いイメージがあるかもしれませんが、「BESPOKE TOKYO」をきっかけに、気軽に本格的なスーツを体験して頂ければと思っています。

「BESPOKE TOKYO」のスーツにはどのような特徴があるのでしょうか?

モバイルバッテリーなどのデバイスの収納が可能の「RECOVERY POCKET」

 今回の製品展開では3つのジャンルを設けています。機能性を重視した「Function」、スーツ本来の美しいシルエットを表現した「Traditional」、そして、パーティーなどの特別なシーンで活躍する、デザイン性を追求した「Mode」です。

 

 利用シーンの例を挙げると、例えば、「Function」のスーツは、外出の際にお客様がスマートフォンなどのデバイスを充電したい時、スーツ内側に取り付けられた「RECOVERY POCKET」にモバイルバッテリーを入れることで、歩きながら充電ができるという機能性を追加したデザインになっています。この「RECOVERY POCKET」は、機能性はもとより、モバイルバッテリー携帯時に外見からみえるスーツのシルエットを崩さないようこだわったコンセプトとなっています。

STUDIOUS」や「UNITED TOKYO」でも近い商品があるのですが、差別化に関しては、どのようにお考えでしょうか?

 この従来の2つの自社ブランドは、比較的ファッション性が高くカジュアル志向ですが、「BESPOKE TOKYO」は機能性とデザインとを両立させる点がポイントです。特に、縫製や生地原料は、お客様へ本格的なスーツを提供するためにこだわっています。例えば、ボタンやスーツの内側をライトアップすると、随所にリフレクター加工やチラ付きといったディテールのほか、採用している生地の中でも最上級モデルには、日本の縫製工場でも数カ所しか出来ない”毛芯仕立て”という技術を用いており、素材も尾州で丁寧に織られた高級感のあるウールSuper’s110を比較的お手頃な価格でお楽しみいただけます。こういった生産背景や「Made in Japan」へのこだわりが、従来の自社ブランドや他社商品と大きく差別化を図れるポイントだと思います。

ブランドの認知度を拡大するにあたって、どのようなプロモーションを実践しているのでしょうか?

 現在は主にInstagramを中心に、Reel機能(最大15秒の短尺動画)やIGTVを活用して、店舗スタッフがブランドの最新情報を発信しています。また、YouTube上でブランドや商品を紹介するケースもあります。新型コロナウイルスの流行を背景に、社内では部署を問わずスタッフが自ら個々人のInstagramアカウントを使って、それぞれの感性を表現しながら、ブランドの情報を発信することが増えてきています。

店舗の様子

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

 来春には、オーダーメイドの展開を想定しています。ちなみに、ブランド名「BESPOKE TOKYO」の「BESPOKE」はイギリス発祥の言葉で、「テーラーがお客様と話しながら、フルオーダーメイドする」という意味があります。現在、お客様には若い世代だけではなく、40代以降の購入層もいらっしゃるので、今後はより幅広い層のお客様へスーツの魅力をお伝えしていきたいと思っています。

まとめ

 リモートワークが主流になりつつある今、在宅に限らず、あらゆる場所で仕事ができる環境になってきています。PCやスマートフォンはもちろん、外出の際は、様々なデバイスを携帯することも増えてきています。「BESPOKE TOKYO」のコンセプトにある、機能性とデザイン双方を兼ね備えた“都市型アスリート”に向けたスーツという新しい付加価値は、このようなリアルタイムのライフスタイルやニーズに適しているのではないでしょうか。

 

BESPOKE TOKYOの公式サイト:https://studious.co.jp/shop/pages/bespoke_tokyo.aspx

公式Instagram:https://www.instagram.com/bespoke_tokyo_official/

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