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2020.09.18

【本音で語るツール活用術】WEBマーケティングツール最前線 Vol.12  BtoCサービスのためのビデオ通話システム「LiveCall ライブコール」

アパレルウェブ「AIR VOL. 37」(2020年7月発刊)より

written by 鎌戸隆輔(アパレルウェブ)

今回本音で聞いた人はこの人:

(左) スピンシェル株式会社
取締役
酒井 大介氏

(右) スピンシェル株式会社
サービス企画マネージャー
今井 里南氏

  日頃デジタルマーケティングを実践する中で、気になったツールやサービスを提供している会社に突撃取材します!サービスの紹介で終わるのではなく、デジタルマーケティングのヒントになる様な、ここでしか聞けないインタビューをアパレルウェブ1のツールマニア、鎌戸がお届けします。

ポイント:

ショップスタッフの店舗接客をオンラインでも再現する

「LiveCall ライブコール」

取材するサービス:

BtoCサービスのためのビデオ通話システム「LiveCall ライブコール」

どういうサービス?

最初に御社のLiveCallがどういったサービスで、強みがどこにあるのかを教えてください。

 LiveCallはビデオ通話の形で、お客様とコミュニケーションをとることができるBtoC向けのプラットフォームです。「SkypeやZoomといったビデオ通話ができるサービスとどう違うの?」とよく聞かれるのですが、それらのサービスと比較してよりBtoC向けに特化しています。具体的には、LiveCallはブラウザベースで動くシステムであるため、サイトのどんな場所にもリンクを貼ることができ、柔軟なユーザー導線を引くことができます。また、ワンクリックで通話を開始させたり、あえて予約のステップを設けるなど、サービス内容に応じて様々な導線を組むことが可能です。さらに、ビデオ通話中の画面に自社のロゴを配置するなど、LiveCall画面をブランドイメージに合せられるので、ユーザーにもシームレスにサービスを見せることができます。

 

 また、LiveCallの通信は全て暗号化されており、第三者の不正アクセスによる盗聴やデータの読み取り、改ざんはできないため、安心してご利用頂けます。こうしたデザイン性や安全性の高さが他社との違いになっています。あとは、Googleアナリティクスを活用した分析にも対応しているところがユニークな点だと思います。LiveCallはブラウザ上で動くサービスでGoogleアナリティクスとも連携ができます。

今、デジタル接客で増えているのがZoomを活用した形ですが、Zoomと比較してLiveCallはどの点に強みがあるのでしょうか。

 Zoomはお客様とメールやSNSでやりとりして日時を決めたあと、1対1のビデオ接客をするためのURLを手動で発行してユーザーに送る必要があると思います。この一連の流れはサービスを使う人が少ないうちはブランド側も対応できるかもしれませんが、多くなってくるとオペレーションが煩雑になり、URLを送るのを忘れるなどの抜け漏れが発生します。LiveCallであれば、予約された時点で、自動的にURLをユーザーに送信するなど、この流れを自動化することができます。オペレーターの負荷を軽減して、オペレーションのミスを無くしていくという点がLiveCallの強みだと思っています。

実際に導入企業はどのような企業がいるのでしょうか?また、導入からサービスとしてユーザーに利用してもらうため、どの程度の期間が必要なのでしょうか?

 おかげ様でお問い合わせは増えており、そこから導入して頂く企業様も増加しています。最近では、ベイクルーズ様やGUCCI様に導入してもらいました。また、アパレル企業様だけでなく、ジュエリーを販売する企業様の導入も増えています。導入決定からはLiveCallのアカウント開設や設定は3日もあれば終わります。ですが、そこから導入企業様側でLPの作成や社内調整があるので、大体サービスとしてユーザーに使って頂けるまで1ヶ月といったところでしょうか。

LiveCallを活用したデジタル接客に向いている商材、単価帯などはあるのでしょうか。

今は人と直接会うことが中々難しい状況で、今後もしばらく続くと思います。なので、あらゆる業種、業態にマッチするとは思うのですが、高単価帯の商材を売る企業様は特に相性が良いと思います。単価の高い商材はユーザーもよく内容を吟味して購入したいので、1対1で納得いくまで質問できるLiveCallは適していると思います。また、単価帯が安すぎると、1日に接客できる回数や時間が限られているので、割に合わないケースもでてくると思います。費用対効果を考えても単価が高い商材を取り扱う企業様は特に向いていますね。あとは、店舗スタッフに強みのある企業様はその接客技術やノウハウを活かすことができるので、向いていると思います。ベイクルーズ様はまさしくそうですよね。

様々なデバイス、ブラウザに対応する「LiveCall ライブコール」

高単価な商材を扱う企業の方が向いているのですね。他にもデジタル接客を成功させるポイントがあれば教えてください。

  導入企業様のデータになるので、詳細な数値までは把握しておりませんが、ユーザー側はLiveCallを活用する時点で、購入意欲は高いです。なので、LiveCall経由の購入率は高い傾向にあると導入企業様からはお伺いしています。そうなると、課題は「どうやって多くのユーザーにLiveCallを使ってもらうか?利用率を上げていくか」というところになります。そこで、おすすめしたいのが利用する際のテーマを絞るということです。例えば「デジタル接客を開始しました!お気軽にどうぞ!」と周知するよりも「父の日の贈り物で困っているあなた、スタッフが一緒に考えます!」とテーマを絞る方がユーザーも何を相談するか想像しやすいため、参加へのハードルが下がります。実際に導入して頂いているジュエリーのプリモ・ジャパン様も「カップルでつける指輪を選ぶ」といった形でテーマを絞って、デジタル接客に取り組んでいます。

デジタル接客をはじめとしたデジタル上でコミュニケーションをとる行動はBtoC、CtoC問わず当たり前になってくるのでしょうか?それとも一時的な流れに過ぎないのでしょうか。御社の考えを最後に教えて頂けますでしょうか。

  今後は新しい生活習慣として、馴染んでくるのではと予測しています。今もまさしくそうだと思いますが(※)、コロナの影響からリモート飲み会やリモート商談など「リモート○○」というのが当たり前になりましたよね。そして、この当たり前がすごく便利だなと気付いた人は大勢いると思っています。別の業種になりますが、クリニックの診療をオンラインで受けることができる「オンライン診療」は、診療自体は10分で終わるのに、クリニックまで行かなければいけない煩わしさを解消しました。また、リモート○○は人材不足という課題も解決することができます。例えば、マンションの管理人も今人材不足なのですが、1人の管理人が複数のマンションを管理しています。マンション側にはモニターを置いて、リモートでコミュニケーションをとる形です。これらは他業種の事例になりますが、リモートで何かをするということはファッション企業様が抱えている課題の解決にも貢献できると考えています。実際にコロナの第2波、第3波がいつくるかわからない今、「ショップスタッフの店舗接客をオンラインでも再現する」という取り組みの優先順位は各社で高くなっている印象もあります。このように考えているファッション企業様の支援を今後もLiveCallが担えればと考えています。

 

※インタビューはWebを通したリモート形式で実施

LiveCallの公式サイト:https://livecall.jp/

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