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2020.09.15

【本音で語るツール活用術】WEBマーケティングツール最前線 Vol.11 深い理解を促進する触れる動画サービス「TouchSpot」

アパレルウェブ「AIR VOL. 38」(2020年8月発刊)より

written by 鎌戸隆輔(アパレルウェブ)

今回本音で聞いた人はこの人:

 

タッチスポット株式会社

代表取締役社長

水嶋 泰一氏

  日頃デジタルマーケティングを実践する中で、気になったツールやサービスを提供している会社に突撃取材します!サービスの紹介で終わるのではなく、デジタルマーケティングのヒントになる様な、ここでしか聞けないインタビューをアパレルウェブ1のツールマニア、鎌戸がお届けします。

ポイント:

これからの動画はインタラクティブ動画

購入率263%改善した「TouchSpot」

取材するサービス:

深い理解を促進する触れる動画サービス「TouchSpot」

どういうサービス?

深い理解を促進する触れる動画サービスです。動画をタップ可能にすることで、視聴者に対してより理解の深まる動画体験をご提供致します。

最初に御社の事業内容や提供しているサービスを教えて頂けますでしょうか。

 弊社はインタラクティブ動画を主軸としたマーケティング支援会社です。そして、ただ単にインタラクティブ動画を提供するだけでなく、マーケティングプランの立案から、必要素材の制作、そして定量データに基づきながら施策の実行と改善を実施しています。マーケティングにおける川上から川下まで、全てのフェーズにおいてクライアントを支援する会社とイメージして頂ければと思います。その中でもインタラクティブ動画サービスに関しては、日本でパイオニアとなっているので、メインのソリューション「TouchSpot」としてクライアントに提案しています。競合他社との違いに関しては「どんなユーザーが」「どんな気持ちでランディングして」「どんなアクションをしてほしいのか」というUX設計までしっかりサポートしているところだと自負しています。仮にUX設計の中でインタラクティブ動画は不要だよね。となる場合は別のご提案もしています。また、手前味噌ですが、実際に私が企画した案件はすべて、案件前と比較して売上や獲得効率などの効果は改善されており、UX設計には自信を持っています。

そもそもインタラクティブ動画とはどういった動画なのでしょうか。

 インタラクティブ動画は、動画の中に選択肢を用意したり、動画の中に気になる情報があれば、そこからサイトに直接遷移させることを実現します。また、電話のアクションが欲しい場合は動画の中から、電話番号をクリックするだけで、電話をしてもらうことができます。こうしたユーザーの深い理解を促進する触れる動画をインタラクティブ動画と定義しています。

ユーザーに触ってもらいながらブランドや商品の訴求をしていくのがインタラクティブ動画なのですね。改善実績を教えて頂けますか。

 例えば、メンズ化粧品の「BULK HOMME(バルクオム)」様はTouchSpotを活用することでCVR(購入率)が263%改善しました。取り組んだ内容は「キャンペーン動画を最後まで閲覧すると、91%OFF 500円で商品を購入することができる」といったものです。91%OFFという数字が大きなインパクトを持っているので、そこでユーザーの興味を惹き、動画内の質問を答える中で自分の肌に対する理解が進むという構成となっています。ユーザー目線で流れを話すと、①動画を閲覧したら500円!?見てみようかな。②自分の肌は洗顔後つっぱるな。口の周りはカサカサするな。③自分は乾燥肌なんだ!こんなケアの方法があるんだ!商品も500円だし、買ってもいいかなという流れです。

BULK HOMME様の場合はランディングページにこのインタラクティブ動画を設置したのでしょうか。それとも広告として活用したのでしょうか。

 BULK HOMME様の場合、既存のランディングページにインタラクティブ動画を設置しました。そして、このランディングページへのWeb広告にTikTok、Facebook、Google、Yahoo!広告を実施しました。GoogleやYahoo!には以前から広告出稿をしていたとのことですが、この取り組みでそれらの購入率が大きく改善されたと言っていただけたのは嬉しかったですね。

購入率263%の改善を達成したメンスキンケアブランド「BULK HOMME」と「TouchSpot」の取り組み

「BULK HOMME」のインタラクティブ動画

1:動画の最初は「初回限定91%OFF 500円」の訴求からスタート

2:メンズの肌に関する質問を複数設置

3:複数回質問を答えてもらうことで、ユーザーに合わせた回答が動画内で表示される

その他、ファッション系の事例やファッションの中でも向いているカテゴリーはありますか?

 TouchSpotを活用したファッション系の事例はまだ多くないのが正直なところです。これは最初に話した、私たちがTouchSpotの提案をしない場合もあるという話にも繋がるのですが、一般的なファッション企業のアイテムはトレンド の移り変わりが激しく、訴求すべき商品やコーディネートもすぐに変わりますよね。そうなると費用対効果の面でどうしても結果を出すことが難しいです。一方でブランドに定番商品があり、その定番商品を訴求する場合、TouchSpotは非常に効果的です。定番商品の場合、毎シーズン生産され、在庫も十分に積んでいると思います。中長期的に見て、費用対効果の面でも結果を残せると思います。「インタラクティブ動画を売る」という弊社の目的だけを押し付けてしまうと、クライアント様の目的から離れてしまうので、お客様に自社の何を伝えて、どのようなアクションを起こして欲しいか?を考えることができるのも弊社の強みだと思います。

最後に動画マーケティングにおいて、鉄板のクリエイティブや成功のポイントなどを教えて頂けますでしょうか。

 売上の増加、獲得効率の改善など指標は様々あると思いますが、効果を出すのであれば普通の動画ではなく、インタラクティブ動画であるということは間違いないと思います。なぜなら、普通の動画と比較して、情報を構造化できるからです。例えば、靴と帽子とシャツを訴求する場合、普通の動画であればシャツの紹介(1:00~)帽子の紹介(5:00~)靴の紹介(12:00~)といった構成になると思うのですが、靴の情報を知りたい人からすると、シャツと帽子の情報は必要ないですよね。動画を初めて閲覧する人の場合、動画下のバーを調整しながら、お目当てである靴の情報を探します。インタラクティブ動画の場合、最初に選択肢を用意することですぐにお目当ての内容を閲覧することができます。また、動画から直接ECの商品詳細ページに遷移させることができるので、スタイリングなどを用意することにより、1つの動画の中で複数の商品を十分に訴求することが可能です。つまり、1広告費で3商品のニーズを刈り取れるわけです。インタラクティブ動画のコンテンツとしては、「診断コンテンツ」「占いコンテンツ」は鉄板の企画だと思います。

 

 また、最後にお話しておきたいのが、通常インタラクティブ動画を実施するには100~300万円ほどかかるのですが、これは企画立案から、動画制作まですべて弊社で行った場合です。例えば元の素材(動画)がある場合は数十万円の費用感でお受けできる場合もございます。また、弊社は専任の担当者、1人を雇うくらいの価格帯でブランディングからマーケティングまで幅広くサポートすることができます。「今何をしたらいいか分からない」「マーケティング担当が欲しいけどいない」などのお悩みがあればお気軽にご連絡頂ければと思います。

 

 

TouchSpotの公式サイト:https://touchspot.jp/

このコンテンツは弊社の会員誌「アパレルウェブイノベーションレポート」の38号から転載しております。

 

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