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2017.02.22

自販機で買えちゃう!スナップチャットが1万円台で発売したビデオカメラ搭載サングラス「スペクタクルズ」

「スナップチャット」が一躍ブームに 上場間近と言われるスナップインク次の一手

 

 皆さん、スナップインク(Snap Inc. )とはどのような会社かご存知ですか?「スナップチャット」を開発した会社と言えばピンとくるでしょう。改めてサイトで企業情報のページを確認してみると、「カメラ会社」だということが記され、さらに、「カメラを改革していくことにより、私たちの生活やコミュニケーション方法を、更に素晴らしいものにできると確信している」と述べられています。

 

 2011年にローンチされた「スナップチャット(Snapchat)」は、写真や映像を撮り、その世界観や楽しみを友だちと分かち合うことができるSNSアプリとして、世の中にその存在が広まりました。2013年には、ユーザーらが撮影した写真や映像を友人にシェアできる「マイストーリー(My Story)」の機能が加わり、その頃ミレニアルズ世代を中心に、一気に人気に火がついたといわれています。

 

 「ミレニアルズ世代がこぞって楽しむスナップチャット」――そんなSNSサービスをファッションブランドが放っておくわけがありません。今では、カフェやレストランなどさまざまな企業がマーケティングツールとして積極的に活用し、消費者やファンとエンゲージしているのです。

 

小型カメラを内蔵したサングラスを発売

 昨年米国ではVRやARが注目を集め、特にニューヨークでは、ブランドやリテールのイベントなどでVRを取り入れが目立つ年でもありました。そんなスナップチャットは昨秋、動画撮影用の小型カメラを内蔵したサングラス「Spectacles (スペクタクルズ)」を発売。

 

 一見子供用のサングラスにも見えるスペクタクルズですが、その機能はメガネの一部を軽くタップするだけで、内蔵されたカメラが10秒間の動画を撮影するという、大の大人も思わず興奮する優れものなのです。価格は129.99ドル(日本円にして約1万4,700円)。色は黒、コーラル(ピンク系)、ティール(ブルー系)の3色で、ワンサイズ。ひとり2個まで購入することができます。

ある日突然現れる!ユニークな自動販売機

 このユニークな方法で動画が撮れる今どきなサングラスはどこで買えるのかというと、基本、ある日突然あなたの街(米国内)に黄色い派手な自動販売機が設置され、まるで缶コーヒーでも買うような感覚で購入することができるという、これまた今どきなマーケティング手法。

 

 現在どこにスペクタクルズの自販機が設置されているのかは、スペクタクルズの公式サイトや、ツイッターなどのSNSで知ることができます。通常、街中でランダムに設置されるスペクタクルズの自販機ですが、ニューヨークでの発売時は、ポップアップショップの形で販売されました。場所はなんと、アップルストアのミッドタウン店から目と鼻の先。 フィフスアヴェニューから59丁目の角を東に曲がって直ぐのビルの1階でした。

 

 発売初日は昨年11月21日。すでに真冬並みの寒さのニューヨーク。発売当日には、iPhoneの発売時並みに長蛇の列ができ、話題となりました。私も発売直後に何度か並ぼうかショップの前を通ってみましたが常に行列。そのうちにマイブームがやや冷めてしまいましたが、大晦日までといわれていた営業期間が延長になり、ようやく空いてきた時、その様子を見ることができました。

 店内は真っ白く、シンプルな空間。店内正面には2つのスペクタクルズの自販機が設置され、混雑を整理するために並ぶためのロープが張られていました。列に待っている間のワクワク感が冷めないように、壁の片側には複数のモニターが設置されていて、スペクタクルズを購入することができた人が撮影し、シェアした映像が映し出されていました。

 自販機にはピンク、黒、ブルーの丸く大きなボタンがあり、欲しい色を押す。すると、一瞬スペクタクルズのサングラスをかけてみたかのように画面に映し出された顔にメガネのイラストが映し出されます(写真右)。こうしたシャッターチャンスを提供するなど、買う人も、興味本位で見に来た人にも楽しみを与える工夫がされていたのは、ポイント高いですよね。

 

 また自販機はロープが張られた列から若干距離を置いて設置してあり、写真を撮る際にできるだけ外野に人が写らないような配慮も。そのちょっとした気配り、今後こうしたポップアップショップを開催する企業には参考にして頂ければと思います。

 

 「スペクタクルズ」の価格は129.99ドル。アマゾンの人工知能スピーカー「アマゾン エコー」は、179.99 ドル、そしてグーグルの「グーグル ホーム」は129ドル。 ちょっとデザインや品質の良い服を一枚買う感覚で、最新のテクノロジーを試すことができる時代になりました。200ドル以下で購入できるというフレンドリープライスがサービスを広げていく上でのキーなのかもしれないですね。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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